招かれざるハロウィンのゲスト
文字数 1,390文字
夜の渋谷センター街を徘徊するネクロマンサー幼女は、
同郷の者達の会話に耳を傾ける。
ハロウィンの夜、
渋谷センター街を中心としたエリアには、
例年のように仮装した人間達と
異世界出身者達で溢れ返っている。
これまでの功績が認められつつあるのか、
最近では、移民局経由で警察関係からもこうした協力要請が増えつつあるサキュバス達。
そして、渋谷の夜空には巨大な文様が浮かび、
地上には大量のゾンビが召喚される。
地上に放たれたゾンビは、
その場ですぐに人間を襲うことはせずに、
人混みに紛れて渋谷の街に広がって行く。
ぎゃぁぁぁぁぁっ
そして、分散したところで
ひっそりと静かにゾンビは人間を襲う。
この人混みの喧騒で
そのことに気づいた人間はごくわずかであり、
気づいた者達も、それが現実なのか虚構なのか
判断が難しく、定かではない。
こうして、ネクロマンサー幼女が率いるゾンビ軍団は、
静かに渋谷の街を侵攻しはじめる。
そして、その異変にいち早く気づいたのは
やはりサキュバスの娘達であった。