呪いと祝い
文字数 1,752文字
しばらく考え込んでいた
専門家として口を尖らせる反論するサムエラ。
それは異世界で、地下牢の石床に
上半身裸で倒れていたサムエラを
見続けていたアイリンにだからこそ分かること。
腰の裏辺りを見ようとするサムエラだが、
当然人間の首がそこまで回る筈はない。
腕を組んでしばし考えるサムエラ。
敢えてサムエラを煽るような言い方をする
その後は
詳細を詰めるため慎之介が話を進めた。
異世界出身の三人には
意味不明なことも多かったが、
既に慎之介への信頼があったので
そこも特に問題はない。
メディッサはまだ自分に自信を持つことが、
自分を肯定することが出来ない、
当然と言えば当然なのだが。
そんな彼女が
おそるおそる言葉を続ける。
ゴーグルで隠されていて
メディッサの目を見ることは出来なかったが、
慎之介は彼女を真っ直ぐに見据えて言った。