第136話 町の小さな薬屋さんから
文字数 302文字
たまたま入ったのは
お客さんが三人も入れば満員になる小さな薬屋さん
親戚のネーネーの顔を立てて買った軟膏だけど
思いの外よく効く薬だったから
内地のドラッグストアをいくつも探すけど見あたらない
だから沖縄で買うことにした
「
『前に沖縄の親戚に連れてきてもらったんです』
「
『ありがとうございます。たくさん置いてますね』
「
『そうなんですか。キレイですね』
「
だから、名護の小さな薬屋さんから
”年末感謝の花プレゼント”の葉書が届く
お客さんが三人も入れば満員になる小さな薬屋さん
親戚のネーネーの顔を立てて買った軟膏だけど
思いの外よく効く薬だったから
内地のドラッグストアをいくつも探すけど見あたらない
だから沖縄で買うことにした
「
あれ、ウチみたいな店に観光の人が来るの珍しいね
」『前に沖縄の親戚に連れてきてもらったんです』
「
ネーネー、そこの花をもらってね。プレゼントするから
」『ありがとうございます。たくさん置いてますね』
「
毎年、今頃、お客さんにあげるわけよ
」『そうなんですか。キレイですね』
「
じゃ、ネーネーにも案内ハガキ送るよ。また来なさいね
」だから、名護の小さな薬屋さんから
”年末感謝の花プレゼント”の葉書が届く