第50話 珈琲1杯1200円

文字数 344文字

兄のお気に入りのコーヒー専門店が名護市にある
県内に何軒かあるらしいが
兄のお気に入りは名護店だ

注文したコーヒーに付いてきた
デミカップにも少量のコーヒー
豆の1番搾りを別カップで提供するとか

こだわりに驚く僕に
兄は話し続ける
同年代のマスターと珈琲談義を交わすのも
味のうちらしい

マスターが携わっている沖縄の県産豆
30年以上研鑽を続けて収穫した純国産コーヒーは
1杯1200円

僕が最近買ったお気に入りのコーヒー豆は
690円/g

「高いよな・・・」

1200円のコーヒーを
「格別な味だ」と絶賛して語る兄

コーヒーよりもホットな兄と別れて妻と話す
「高いよな?」

うなづきながら妻が返す
「高い。でも、1杯は頼みそう」

意外な答えに僕が言う
「1200円やで」

妻が言う
「沖縄県産やで」

嗚呼、頼むな・・・沖縄やもんな
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