第126話 珊瑚の手紙は大当たり

文字数 517文字

もう20年くらい前のコト

二度目の家族旅行も”春の沖縄”に決めた頃
僕らの熱い「沖縄話」に感化された友人二人が
もう一人の親友を巻き込んで
女三人旅に選んだ先は沖縄にしたって聞いた
しかも
彼女たちは、僕たちの旅程とほぼ同じにした

同じにした彼女たちは
ふと思いついた計画を実行に移してくれた
僕らの出発する3日前に届けてくれたのは
「フロントに行って手紙を受け取ってください」
の伝言

どうやら同じホテルに泊まったらしく
フロントで渡された封筒に入っていたのは
プライベートビーチの地図と一枚の写真と謎の指令書

どうやら
地図を頼りに「大当たりと書かれた珊瑚を探せ」と言う事らしい
ふっ・・面白いじゃないか!「その挑戦受けて立つ」と
初日の観光帰りに夕暮れのビーチの捜索が始まった

写真の風景を求めてビーチを四人で歩き回ると
いくつかの似たような景色に疲労を積み重ねながら
諦めかけたその時!
写真と同じ木、同じ砂浜を見つけた

高いテンションが復活し足元を探し回ると
「あたり」とマジックで書かれた珊瑚が見つかった
落ちかけた日の照らすビーチで万歳を繰り返した



遠く離れた沖縄で友人の仕掛けた宝探しは
旅の思い出に20年間語り継げる色を添えてくれた

でも、宝がなんだったのか?思い出せない
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み