第32話 尻の名は。

文字数 3,407文字

 クロエがグランの前に立って上半身を折り、尻を高く掲げる。
 両手で、尻肉を分ける。
 毛に覆われたシワの多い尻穴が露わになる。
 ミンと違い、クソはついていない。
 逆に、どこまで香水をふっているのか、尻穴からもバニラの香りが漂ってくる。

 ミンは後ろに回って四つん這いになり、グランの尻の穴を舐め始めた。

 ミンの時と同じく、クロエの尻穴に媚薬を塗ってやる。
 この媚薬は誘淫(ゆういん)の効果もあるが、肌の滑りをよくさせる。
 尻穴の開発では重宝していた。
 薬学の知識を活かして、グランが作ったお手製だ。

「あっ! 痒い! 痒い痒い痒い! ご主人様!
 何とかして! ……ください!」

 無駄な勉強はないと実感する。
 図書館に通い始めたのは、リーナを調教するため、女体や色々な器具、拷問方法を学ぶためだ。
 実際に拷問はしないが、調教に応用できるノウハウが数多くある。
 ただ、それらの本ばかり借りていると、図書館司書から目を付けられる。
 どこから話が洩れ、大きくなるか分からない。
 だからカモフラージュに、他の領域の文献や書籍も読んだ。
 その中に薬学があり、今こうして、()かされている。

「あ、痒い! うぅっ、痒い! お願いです、ご主人様!
 早く、早く! お願いです!」

 目の前で、肛門が悲鳴をあげている。
 クロエが悶絶しているのだが、グランは確かに、肛門の悲鳴を聞いた。
 それは悲鳴に姿を変えた、女の本能が求める快楽のおねだりだ。
 そんな有能な肛門を見ていると、学問のクロスオーバーも役立つことに気付く。
 例えば調教と薬学なら、排尿・排泄を誘発できる飲み薬も塗り薬も、調合する知識が身につく。
 そんな考え事をしている間も、ミンは黙々とグランの尻肉を舐め回し、肛門を舐め、舌を入れている。

「ミン、前に来て、尻を突き出せ。
 尻穴が見えるようにだ」

「はい、ご主人様」

 グランの命令に、かなり忠実になってきた。
 クロエといいミンといい、セレナパーティの女達は、物覚えがいい。
 他の女も、期待できそうだ。

 目の前に、二つの尻が並ぶ。
 二つの肛門が並ぶ。
 一つは毛で覆われ、一つはいかにも締まりがキツそうだ。
 そして一つの尻は「痒い痒い!」と悲鳴をあげ、左右に桃のような尻肉を振っている。
 もう一つの尻は、恥じらいをもって肛門を捧げている。

「クロエ、ちゃんとおねだりするんだ」

「ああ、痒い……ご、ご主人様、ク、クロエのお尻に、ああ痒い!
 イ、イチモツを入れてください!」

「いいだろう。次は、ミンだ。おねだりしてみろ」

 おねだりと命じられて、ミンは尻を突き出しながら、戸惑っている。

「ミン、自分に正直になればいいんだ。
 ご主人様にやってほしいことを、素直にお願いしてみろ」

「は、はい。……ご、ご主人様、ミンの……穴を……」

「最後まで、ハッキリと言え。おねだりの基本だぞ。
 調教は礼節に始まり、礼節で終わるんだ」

 武闘に通じるスピリットだ。

「ああ、も、申し訳ありません……。
 ミ、ミンの穴に……穴に入れてください」

「穴は股に、二つあるだろう。どっちだ?」

「ああ、ど、どっちもです……」

 ハハハッと、グランは笑ってしまった。

「どっちの穴も、か。ミン、お前は贅沢な女だよ。
 今日は、指で両方を犯してやるからな」

 グランの発言後、ミンからは興奮の息遣いしか聞こえない。

「ミン! 返事はどうした!」

 グランにしては珍しく、声を荒げる。
 一級の調教師達は、調教における礼節の大切さを知っている。
 そしてグランは、最上級の調教師だ。

「ああ、も、申し訳ありません!
 ミ、ミンの両方の穴……ありがとうございます、ご主人様」

 ミンが尻をグランに向けたまま、土下座する。
 何とも卑猥な恰好だが、バカにされているようで、グランは苦笑するしかない。

「待たせたな、クロエ」

 そう言って、グランはイチモツの根本を掴み、先端をクロエの尻穴にあてがう。

「ああっ、早くください! ご主人様!」

「ふんっ!」

 グランが巨根を、クロエの尻穴に根本まで深々と突き刺す。

「アッギャウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!」

 いきなり女の奥底にある快楽スポットを強烈に貫かれ、クロエが絶叫する。

「アッグウウウゥゥゥ! オオウウウゥゥゥッ!」

 腸が爆発しそうな快楽の猛撃。
 尻穴を巨根が出入りする度に、クロエは獣と化していく。

 次にグランは、ミンの秘部に二本指をブスリッと突き刺し、緩急をつけて抜き出しする。

「ああ、いい……ご主人様、いい、です……」

 ミンが恥ずかしそうに目を閉じながら、指の動きに合わせて、腰を振る。
 溢れ出した愛液が太腿を伝っていく。

「ミン。相変わらず、お前の締め付けはタイトだな。
 指が千切れそうだ」

「あん、ああ、も、申し訳、あん、ござい、あっ、ません……」

「よし、次はお前も尻穴をイジってやる。
 前回と同じ塗り薬を塗ってやるからな」

 前回の記憶と、先程のクロエの取り乱しっぷりを思い出したミンの尻が、左右にブルンッと揺れる。

「怖がらなくていい。前回も言ったが、これは確かに媚薬だ。
 だが、潤滑油の効果が有能だからな。
 傷がつくのを気にせず、尻穴イジりが楽しめるんだ」

 グランはミンに説明してやると、尻穴に薬を塗り込む。
 数秒後、ミンも、

「かっ、痒い! 痒いです! 痒いっ、ですっ、ご主人様!
 ああっ! 痒いの早く何とかして!」

 と悶絶し始める。

「ミン。お前は、丁寧におねだりすることを覚えろ」

「ご、ご主人……様、おっ……お尻の穴に、指を、あうう、入れてください」

 肛門が限界のミンだったが、グランに叱られて言い直す。
 早くグランに指でイジッてもらわないと、気が狂いそうだ。

「よし、やればできるな。ご褒美に、尻穴をホジくり返してやる」

 言うなり、グランの二本指がグズブッと肛門に突き刺さる。

「グギャウッ!」

 意識が飛びそうな快楽の電流が流れ、ミンも獣のように吠える。

 指でミンの肛門をイジってほぐしている間も、ズブリズブリッと、クロエの尻穴をしっかりとつきイチモツで突き刺している。
 この程度の三人性交なら、グランは余裕をもって行える。

 体の芯から脳味噌を破壊するようなメガトン級の快楽で、咆哮をあげるクロエ。
 秘部と尻穴をイジられて、歓喜の雄叫びをあげるミン。
 二人とも、自分をさらけ出している。
 順調に、牝への道を歩んでいる。
 この二人は、もう問題ないとグランは判断した。
 ならば、新しい娘の調教に入らねば。

「オヒホーッ!」

 クロエが、一回目の絶頂に達する。
 だが関係なく、尻穴を突きまくる。
 イチモツを出し入れする速度を、さらに上げる。

「ああ、イック、いくっ!」

 ミンも絶頂に達した。
 次はミンの秘部をイジってやろうと、指を入れる穴を変える。
 ミンの尻穴の締め付けは、尋常でない。
 グランでさえ、長期戦は厳しい。
 それに、ミンに潮吹きをさせなければならない。
 ミンには、潮吹きの才能がある。
 それを開花させて性交の歓びを教えてやることも、調教師の務めだ。

「あああああんっ、い、いきなり激しい!」

 高速ピストンに、ミンが悲鳴を上げる。

「そ、それ、そん、ああああっ、そんなこと、され、たら……!
 出る! 出ちゃう!」

 ミンの秘部から、細く鋭い勢いの潮が噴き出る。

 世界ランキング第一位の黒魔導士とヴァルキリー二人の肉の交わりを、ドアを薄く開けて覗いている女がいた。
 もちろん、グランは最初から気付いている。
 気付きながら、見せつけてやっていた。
 覗いている女が、次の凌辱の標的だからだ。

(しっかり見ておけ。ティストは変わるだろうが、同じく牝に堕ちるのは同じだ)

 グランは内心、覗き女に告げていた。

 グランに狙われているとも知らず、容姿も中身も美味しそうな女は、覗き続ける。
 そしてパンティを、犯されている二人に負けないほど濡らしていた。
 
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み