第53話 おかして、父になる

文字数 3,735文字

 宿の自室に戻ると、三人の女達が正座して待っていた。
 女達の服装は、あらかじめグランが指定している。

 クロエは威厳ある神殿・デーアの紋章が背に刻まれた白魔導士のローブ姿だ。
 ただし、前をはだけさせている。
 クロエは大きな瞳が印象的な、少女のような顔つきをしている。
 そんなロリ顔からは想像できない爆乳と、地平線のような股の剛毛が丸見えだ。

 ミンは、先日買ってやった武闘着姿だ。
 胸部が透けているので、形のいい乳がうっすらと見える。
 透け具合が絶妙なので、丸見えよりも、男の欲情を刺激する。
 さらに正座の姿勢だと下の裾が引っ張られて、青いパンティが丸見えだ。

 ユリアはパンティだけはかせ、紫色のガウンを着させた。
 ただし、胸と下半身を露わにするよう命じてある。
 お陰で、クロエと競うような巨乳とトレードマークの太目の乳首を鑑賞できる。
 パンティは、後ろと横が(ひも)の黒いレースだ。
 尻に、パンティ紐が食い込んでいる。
 前面の生地はレースなので、陰毛が透けて見える。
 さらに前面の生地面積は狭いので、横と上から手入れをしていない陰毛がはみ出ている。
 透けた陰毛とはみ出た陰毛のコントラストが卑猥で、見事な逸品に仕上がっている。

 一人掛けソファにグランが座った瞬間、

「お帰りなさいませ、ご主人様」

 と女達の美しい声が重なる。

「時間がない。さっさと犯してやる」

「ありがとうございます、ご主人様」

 グランのぶっきら棒な物言いに、三人の女達は土下座して謝意を伝える。

「クロエとユリアは立ったまま、俺に尻を向けろ。
 ユリアは、パンティを膝まで下せ」

「はいご主人様」「はいご主人様」

 二人は返答するが、一瞬、睨み合った。
 欲情していても、女同士の冷たい戦争に休戦はない。
 クロエとユリアが背を向け、前に深く体を折る。
 昨夜犯された、ユリアと同じ体勢だ。
 グランを左右から()し潰すように、女の股ぐらが迫る。
 クロエのロリ顔剛毛は、何度見ても圧巻だ。
 だが、長年のオナニーで熟しつつあるユリアの秘部も濃い淫臭を放ち、男を魅力的に誘う。

「ミン。お前はその場で、腰を振りながらパンティを脱げ」

「はい、ご主人様」

 返答してすぐ、ミンはくびれた腰をクネクネと振る。
 右に左にと、締まった尻が揺れる。
 腰を振りながら、ミンはパンティのサイドに指をかけ、ズリ(おろ)していく。
 そしてパンティを、両足首から抜いた。
 一糸まとわぬ姿になる。

「ミン、四つん這いになって尻穴を自分で広げろ」

「はい、ご主人様」

 ミンが、素っ裸で土下座する。
 そしてグランに命じられた体位をとるため、すぐに顔を上げる。
 ミンは一旦四つん這いになってから、右頬を床につけて支点とし、上半身を支える。
 空いた両手で尻の割れ目を掴み、左右に思いっきり広げる。
 小指の先よりやや小さい尻の穴が露わになる。
 まだ犯されて間もないため、肛門は熟していない。
 なので肛門の色素はまだ薄いが、そこから蜘蛛の巣状に伸びたシワは男の欲情をかき立てる。

「さて、一踏ん張りするか」

 気合を入れるように一言いうと、グランは立ち上がった。
 ミンのアナルの締め付けは、常軌を逸している。
 グランの鍛え抜かれたイチモツですら、引き千切られそうになる。
 高い自治再生能力や高度な治癒魔法能力は関係ない。
 勃起したイチモツが千切られてしまったら、元通りするのは不可能に近い。
 グランにそんな懸念を抱かせるほど、ミンのアナル圧は高い。
 代償として、他のアナルでは味わえない快感を得られるにせよ。

 グランはローブからイチモツを取り出し、ミンの尻穴にあてがう。
 そのまま予告も躊躇もなく、一気に根本まで突き刺した。

「ギユクウッ!」

 小さな尻穴に人外の巨根を叩き込まれたミンが吠える。
 グランは、尻穴を出入りするイチモツに緩急をつける。
 緩急がつくことで、一旦引いたイチモツがいつ尻穴に突き刺さるかミンは予想できない。
 結果、不意打ちのように肛門を巨根が通過していく。
 それも高速で。
 しかも根本まで、しっかりと尻穴に叩き込む。
 ミンの声が、人間の喘ぎから獣の咆哮へと変わっていく。

 ミンの尻穴を突き刺しながら、グランはクロエとユリアの股に手を伸ばす。
 人差し指と中指で二人の尻穴をほじくり返しながら、親指の腹で肉真珠をイジッてやる。
 クロエとユリアが美しいソプラノの喘ぎ声をあげる。

 クロエとユリアの意識が、完全に自分達の下半身に向いていることをグランは確認する。
 そして、床に這いながら犯されているミンの耳元で囁く。

「お前とモグリは、幼馴染らしいな」

 ピクリッ。
 ミンの体がわずかに痙攣したのを、グランは見逃さない。

「やはりな。利口なお前のことだ。
 忘れているわけがないと思った」

 下半身は激しくミンを犯しながらも、グランの声音はいつもと変わらない。
 余裕を含み、冷静さを失わない。
 イチモツはミンのアナル圧で、切断の危機にあるのに。

「お前はモグリのことを、知らないフリをしていたわけだ。
 理由は分からん。だがそれは、どうでもいい」

 グランの声が、加虐性を帯びてくる。
 比例して、イチモツを締めるアナル圧がさらに強まる。
 グランの言葉責めに、ミンが快楽を得ているからだ。

「お前が俺に抱かれていることを、幼馴染のモグリは知っているぞ」

 グランが耳元で囁く度に、ミンの尻穴がギュウギュウとイチモツを絞り上げる。

 ミンはクロエほど、牝奴隷に堕ちていない。
 つまり、イチネンボッキの恩恵を最大限に活かすことができない。
 イチネンボッキは大きな魔力をあたえ、人を強くする。
 ただし、どれだけ強くなるかは個人差がある。
 未だ、謎が多いスキルだ。
 が、これまでの研究と実践結果から、傾向は把握している。
 牝奴隷になること、つまり性に開放的になることで強くなる女が多い。
 ポテンシャル開花を阻害する過去の呪縛や、本当の自分を抑制する要因から解放されることが原因だろう。
 よって、クロエほどミンが奴隷に堕ちていない要因は二つだ。
 一つは、まだ過去の呪縛から解き放たれていないこと。
 もう一つは、本当の自分を(さら)け出せていないこと。
 この二つの要因をブレイクスルーするためには、徹底的に凌辱して、イジめ抜くしかない。
 クロエの場合は、本来は淫乱であることを凌辱と調教で理解させた。
 結果、自分が聖女ではなく売女という事実を受け入れたことで、牝奴隷に堕ちた。
 またユリアの場合、母親との因縁が該当する。
 ミンの場合は、母国の消滅と父親の死亡だろう。

「何より、お前の父親であるブルーノが、
 こんなお前の姿を見たらどう思うだろうな?
 お前が毎日クソをする穴を犯されている姿を、
 あの世の父親……いや、確か父親の死体は誰も見ていないんだったな?
 生きているかもしれん。
 ならば父親の目の前で、クソする穴を犯してやる。
 モグリも呼ぼう。どんなことになるか、想像してみろ。
 全く、マッシモ国の奴等は変態揃いだ。
 だから吸血鬼(ごと)きに、滅ばされるんだ」

 また、ミンの体がビクビクッと震える。
 オーガズムのそれとは、明らかに違う。
 ミンの顔をよく見ると、涙を流している。
 戦っているのだ、過去と。
 過去の呪縛を受け入れるのか、切り離すのか。
 それは問題ではない。
 ミンが過去と対峙し、納得することが重要なのだ。
 そしてそれは、時間の問題だろう。

 ミンがついに、イチネンボッキで最大限の力を得ようとしている。
 今夜も含めて、開戦まであと二夜しかなかった。
 が、ギリギリ間に合ったらしい。

 クロエとユリアは、競い合うように牝奴隷への道を猛進している。
 喜んでいい夜のはずだった。
 けれど、人間が本当にゆっくりと休める夜は、奴等がいる限りは来ない。
 ブラムスが――吸血鬼どもが、遂に大きく動き出した。
 動きが大きすぎて、結論が出るのは早朝になりそうだ。
 グランはそれまで、三人の女達の尻穴にイチモツを突き刺し、精子を注入しまくることに決めた。
 ミンを犯し終えると、クロエとユリアが、「次は自分の番だ」と女同士の冷たい戦争を始める。
 その(たび)にグランは、「年功序列でユリアから」「毛深い順でクロエから」とバランスを取らなければならない。

(特級の吸血鬼暗殺より、
 女心のコントロールの方が、よほど消耗するな。
 もっと凌辱師や調教師として鍛錬を積まねば)

 と決意を新たにする。
 だが今朝はその前に、深刻で重大な報告がある。

 朝がきた。
 自分達を攻撃する、敵の陣容が固まった。
 ここカートンを攻撃して人間を殺す、吸血鬼と魔物達の準備が整った。
 奴等はじきに、行軍を開始するだろう。
 
 ――開戦まで、あと二日。
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