阿弥陀仏の四十八願 その2

文字数 1,763文字

〈覚りを得た仏自身の光と命とが“量り知れない(アミダ)”ことを願う〉

第12願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      「私の身より放たれる光明」に限りがあり、百千億那由他までの諸仏の国土までしか照らせないのならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。

第13願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      「私の寿命」に限りがあり、百千億那由他劫までしか生きながらえないのならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


〈極楽の人天のうち、菩薩でない者(ほかの者を救おうという志まではまだ起こせない者)の数は数え切れないほど〉

第14願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      私の国に住む〈ただ自らのために教えを聴くだけの者(声聞しょうもん)〉の数が、数え切れる程度に過ぎないのならば
      ――三千大千世界に住む〈自らのためにのみ教えを請い(声聞)、もしくは一人思索して悟りを求める修行者たち(縁覚えんがく)〉が、
         百千劫の間かけて数え続けた程度で数え切れてしまうならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


〈極楽の人天の寿命と性質について〉

第15願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      「私の国に住まう人々や神々の寿命」に限りがあるならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。
      ――ただしその者たちが、“自ら立てた誓願”によって寿命の長さを決めている場合を除きます。

第16願 私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      私の国に住まう人々や神々の中に「真理に背く者(不善)」などいませんように。
      もしも「アクシャラ(悪心)と名乗るだけの者」でさえあるのならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


〈諸仏に認められ、褒め称えられるような仏となる誓願〉

第17願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      〈十方世界の量り知れない数の御仏たち〉が一人残らず喜んで私の名を称えないようならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


〈十方の衆生を受け入れる誓願〉

第18願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈十方世界に住まう生きとし生けるものたち〉が“私を信じて心を澄まし、私の国に生まれたいと心の底から願った”ならば
      それがたとえ十回念(おも)いを凝らしただけであっても、必ず生まれることが出来ますように。
      もしそうでないならば、私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。
      ――ただし、その生き物たちのうちで“そもそも仏種を絶やすような罪を犯していたり、正しい仏法というものを謗ったりする者ども”は除きます。

第19願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈十方世界に住まう生きとし生けるものたち〉の中で“〈覚りを求める心〉を起こし、様々に修行をして功徳を修め、私の国に生まれたいと心の底から願う者”。
      このような者が寿命の終(つい)えた時に、私が“大勢の従者を引き連れてこの者の前に現れ、取り囲んで迎え入れない”としたら
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。

第20願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈十方世界に住まう生きとし生けるものたち〉の中で、
      私の名前を聞いて
      “私の国のことをいつも心に掛け、様々な善いおこないをして人徳を磨き、そうして積み上がった功徳をすべて私の国に生まれるために廻し向けようとする者”。
      ――このような者が私の国に生まれることが出来ないのならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。
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