ジャンブー島その6 〈四洲〉

文字数 1,141文字

仏陀は比丘たちに語りかける。


「スメール山の北方に、“ウッタラクル(北倶盧洲・ほっくるしゅう)”という大地がある。
その土地は四角い形をしており、縦横、おのおの一万ヨージャナ(1ヨージャナを約7kmとして、7万km)の広さがある。
そして、そこに住む者たちの顔も、その大地のように四角い形をしているのだ。

スメール山の東方には“プッバヴィデーハ(東勝身洲・とうしょうしんしゅう)”という大地がある。
その土地は円形をしており、直径は九千ヨージャナ(約63000km)。
そして、そこに住む者たちの顔も、その大地のように丸い形をしているのだ。

スメール山の西方には“ゴーダーニーヤ(西牛貨洲・さいごかしゅう)”という大地がある。
その土地は半月形をしており、縦横、おのおの八千ヨージャナ(約56000km)の広さがある。
そして、そこに住む者たちの顔も、その大地のように半月形をしているのだ。

そしてスメール山の南方には、私たちの住む“ジャンブー島(南贍部洲・なんせんぶしゅう)”がある。
この土地は南が狭く、北が広い形をしており、縦横、おのおの七千ヨージャナ(約49000km)の広さがある。
そして、そこに住む者たちの顔も、その大地のような形をしているのだ。


スメール山の北面の天は黄金に輝き、北方を照らしている。
スメール山の東面の天は銀色に輝き、東方を照らしている。
スメール山の西面の天は水晶光に輝き、西方を照らしている。
スメール山の南面の天は瑠璃光に輝き、南方を照らしている。


ウッタラクル島には“アンバラ(大気/サフラン)”という大樹がある。
その胴回りは7ヨージャナ(約49km)。
樹高は100ヨージャナ(約700km)。
枝葉は四方に50ヨージャナ(約350km)の広がりがある。

プッバヴィデーハ島には“キャランブー(ういきょう?)”という大樹がある。
その胴回りは7ヨージャナ(約49km)。
樹高は100ヨージャナ(約700km)。
枝葉は四方に50ヨージャナ(約350km)の広がりがある。

ゴーダーニーヤ島には“キンディー(名馬?)”という大樹がある。
その胴回りは7ヨージャナ(約49km)。
樹高は100ヨージャナ(約700km)。
枝葉は四方に50ヨージャナ(約350km)の広がりがある。
また、この樹のしたには高さ1ヨージャナの“石牛の幢”が建っている。

ジャンプー島には“ジャンブー(ローズ・アップルの樹)”という大樹がある。
その胴回りは7ヨージャナ(約49km)。
樹高は100ヨージャナ(約700km)。
枝葉は四方に50ヨージャナ(約350km)の広がりがある。
この樹の名前が、島の名の由来となっている。
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