『無限コンチェルト』
文字数 949文字
あのSFの巨匠、グレッグ・ベアが描く壮大なファンタジー!!
Amazonの「BOOK」データベースによると”『ブラッド・ミュージック』や『永劫』で著名な80年代SFの旗頭 ブア が描くモダン・ファンタジィ。” とあります。(ブアってだぁれ?w ってのはまあいいとして) グレッグ・ベアの代表作がその二作ぐらいだった時代、1987年初版(日本では)ということなので、だいぶ昔の本ですね。
裕福な家庭に育ち、詩人になることを夢見る少年が、仲良くなった高名な映画音楽作曲家の遺言的な指示をうけ、深夜の廃屋へ忍び込みます。
そこで待ち受ける不気味な人影。死に物狂いで逃げ出し、路地を抜けるとそこは……。
って、これまた古い古いお約束どおりにファンタジーの世界に入り込んで帰れなくなってしまい、なんとか現実の世界へ帰ろうとするのですが……。
というこれまたお約束。なんですが、謎めいた世界設定は当初主人公視点ではなにもかもわかりません。読んでいる読者にも説明はなく、一緒に放り込まれた異世界と、過酷な状況とにひたすら翻弄されることになります。
徐々に、ほんとーにじれったくなるぐらいゆっくりとすこーしづつ世界の謎がわかってくるとともに、なぜか地球の歴史と微妙にリンクしていたりしてあれれあれ? と思いながら読み進んでいけば、さんざん焦らされたあとで、ようやくやっとの種明かし。あー、なるほどー。と腑に落ちたり。これが快感だったりするのもお約束、ですね。
なんていうか、ちょーモダンなファンタジーらしいファンタジーを、あのグレッグ・ベアががっつり書いたぞ。という感じの本でした。
古典の教科書どおりといえばそうなのだけれど、その中でここまで飛躍できるのがさすが! とおもわずうなる骨太ファンタジーです。前半のつら~い描写の連続に耐えられるマゾ気質なファンタジー好きには超おすすめ!
古本屋さんの100円均一ワゴンに入ってた、いちばん太めの本でした。お得!w
じつは同じぐらいぶ太い『蛇の魔術師』という続編も別の日に見つけてまた格安でげっとしちゃいました。 (∩´∀`)∩☆
こちらもいつかレビューしますねー♪