『天冥の標Ⅹ』青葉よ、豊かなれ PART2
文字数 1,026文字
/小川一水
ご存知『天冥の標』シリーズの最終巻(のその二巻め)、オーラスの三巻目を残した最後の最後のちょっと前。
うぐわああ。ここで終わるかぁー??
ってところでまたまた例によって終わりました><
Kindleだと本を読んでいてだんだん少なくなってくる残りページの厚さが感じられないので、いつ終わるかわかんないんですよね。
(特に天冥の場合は最後に年表とかが入るので実際容量の87%で「続く」になってしまって、うがああってかんじです(笑))
お話のほうはばっちり予定通り巨大な風呂敷をたたみに来ています。
半径数千万光年と数万年という時にわたって張り巡らされた伏線の糸も駆け足で収束されていく感じが良いですねー。
ちょっと急ぎ足で強引かなーってところもありましたが、もう読んでるほうも「早くたたんで!」って思いなので一緒にたたまれていくかんじですw
(とはいえ、このまますんなりたたまれてしまうと寂しいなーって思いもあってアンビバレンツ)
さすがにここまでくるとラストまでの道すじが見えているので、あとはもうどうまとめ上げてくれるのか、プロの技に期待ですね!
きっとこちらの予想をさらに超えたたたみ方をしてくれるはず!
オーラスのX-3はニ月二十日発売とのこと!
もう予約受け付けてるみたい!!
超期待です!
というわけで最終楽章も半ば、感動の余韻を引きながら、ちょっと考えたことなど。
天冥って、けっこうファンタジー要素あるというか、昔話の視点で見るとおもしろいかも? って思ったのです。
ざっと思いついたモチーフを上げるだけでも、
・塔の上の姫君(といっても自分も戦うけどw)
・救いに来るヒーロー(白衣の、ですけどw)
・光の勇者(光というか電気の、かも?)
・女王交代劇
・(疫病に)呪われた亡国の民。
・小さいけれど強い力のある妖精的存在
・芸能の才のあるジプシー的なラバーズたち
・幕間狂言に狂言師。ピエロのような登場人物以外の存在
・神や悪魔のような超越存在
などなど…
こうしてみるとけっこう馴染みのあるお話なんですよね。舞台はすんごく広くて、かつ何世代にもわたってますが。
突拍子もない設定のようにみえて、私達の受け取りやすいモチーフを選んでもりこんでいるのかなあ。やっぱさすがだわー。などと、こんなところからいまさらながらプロの技を感じているところなのであります。(`・ω・´)ゞ