『解体屋(こわしや)ゲン』

文字数 1,176文字

『解体屋(こわしや)ゲン』/石井 さだよし、 星野 茂樹(原作)

浅学ゆえちっとも知らない漫画でしたすいません><

2002年開始からいまだに連載が続いているロングラン漫画。だというのに、2003年9月に唯一の単行本(第1巻)が刊行されたほかは、コンビニ売りのコミック2巻と合わせて計3巻しか刊行されていなかったという薄幸の作品なのです。

でも大丈夫。ご安心を!

紙の本にはなっていなくても、(今は)電子書籍でバリバリ出ています。

現在最新は58巻! そして毎月新刊を発行中! すごい!

でもって、つい最近一冊5円というありえない金額でセールされていました。58巻580話をわずか290円でゲットできちゃう! なーんて甘い話に誘われて全巻ポチってまとめ読みしたのが、何を隠そうこの私なのです(笑)

(現在5円セールは終了していますが、全てkindle unlimited で読み放題OK! 素晴らしい! ゲンさんのお腹ぐらい太っ腹!)


たとえ激安や無料でもつまんない漫画だったら読むのは時間の無駄だったりするわけなのですが、その点この漫画は大丈夫! ちゃんと立派に面白いのですよ。


年々厳しさを増す業界で、大手ゼネコンと渡り合い、談合や不正と戦い、信じあう仲間たちとともに自分の信じた道を行く解体屋のゲンさん。

最初は馴染みのない特殊業界ものとして読んでいましたが、零細企業がアイデアを振り絞り、手を替え品を替え、なんとか生き残っていく姿のたくましさが、知らず知らずのうちに日々の生活に苦しむ我が身と重なり、なかなか泣けてくるのです。

涙あり笑いあり、ハートフルな人間ドラマあり、そしてたまには大迫力な爆発シーンあり。

強き(不正)をくじき、弱きを助け、役所や警察なんて恐れない(おいw)姿は、何度かお話の中でもそんな言及がありますが、やっぱり庶民のヒーローなのです。


最初、薄幸の作品と書きましたが、漫画業界も日々厳しさを増していく中で、それでも長い間連載続けられていて、著者さんはきっと様々なご苦労があったことと思います。全品5円セールや読み放題といった方策も、ゲンさんの生き方に重なって見えて、ついつい応援してしまうのです。

今まで知らなくてホントごめんなさい!


なお、そんな知らない人がいきなり全部読むのは大変だろうと、『「解体屋ゲン」の導火線 』というベストセレクション版がこれまたKindle Unlimitedで出ています。こういう心遣いもさすが! ゲンさんをまだ知らない方は、こちらから試し読みしてみてくださいませ。なかなか面白いですよー。


(おまけのひとこと)

58巻で580話!と驚いていたら、なんと800話までもう進んでいるとか。いくら読んでもまだまだ続きがあって、それでいて飽きさせないのはほんとスゴイですねー。


Original Post: 2019/08/14
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