『高性能紙飛行機: その設計・製作・飛行技術のすべて』
文字数 836文字
『高性能紙飛行機』
~その設計・製作・飛行技術のすべて~
/二宮 康明
科学技術館で博物フェスというイベントがあり、ちょっと覗きに行ったらなんともおもしろそうな本みつけました。
この二宮康明先生って知る人ぞ知る高性能紙飛行機の神様級の人なのです。その二宮先生の集大成がこの本です!と言われて、思わず買ってきてしまいましたw
月刊誌「子供の科学」の付録に紙飛行機の型紙が付いているのですが、アレ、作った覚えのある方、いらっしゃるんじゃないでしょうか? なんとあの連載45年以上続いてるんですって。
その型紙をあつめた紙飛行機キット集の「切り抜く本」が本屋に並んでいるのもみたことあります。(お子様の夏休みの自由研究テーマにどうですか? 作って飛ばせてきっと面白いですよ〜)
で、本書ですが、これは切り抜く本ではありません。その作り方、設計の仕方の本なのです。
ぺらぺらめくってびっくり、門外不出のはずの設計に用いるパラメータや式が惜しげも無くばりばり書かれていて、風洞実験のデータのグラフや形状ごとの指針、素材となる紙や接着剤の材質などなどなどなど、ほんとうに細かく設計の仕方の秘密が書かれています。
飛行機をゼロから設計してつくろう!飛ばそう!なんて思っても素人にはチョット手がでない世界ですが、この本を読めば設計からはじまってすべてのテクニックを学ぶことができます。
実際、設計だけでなく作り方、飛ばし方、上昇気流の(起きやすいところの)見つけ方やはてまた滞空中の写真の取り方まで懇切丁寧に解説されているのです。
二宮先生もよいお歳なので、その偉業を後進に伝授すべくこの本を書いたんでは。なんて会場にいたオジサンが言ってましたが、そのくらい、ほんと集大成、紙飛行機の免許皆伝の書と呼べるかもしれません。
こういうホビー系のマニアックな本が好きな人、実際に作って飛ばしてみたい人には超オススメの本です。いやほんと、すごいですよw