『青い海の宇宙港』

文字数 757文字

『青い海の宇宙港』春夏篇~秋冬篇/川端裕人
泣くような話じゃないのだけれどw、何度も何度もぐっときて泣いてしまいました。

小学六年生の一年間、宇宙港のある「島」へ期間限定で転校する宇宙遊学生。

あの名作、「夏のロケット」のリライトバージョンというか、同世界・同設定のお話と聞いて、展開もラストも最初からわかっていたはずなのですが、やっぱり、打ち上げのために全力を尽くす小学生と、子どもたちに巻き込まれる(?)大人たちがとっても良い! めちゃくちゃぐっときます! 特に後半、本気になった島の人々が一丸になり、タイムリミットにむけて加速していく物語がすばらしいです。気分も血圧もどんどんあがってきます。よいわあ☆

ちょっとだけ名前を変えてある島やロケットや宇宙がらみの団体の名前なんかを現実のものと読み替えながら読んでいました(有名な名前ばかりなのですぐわかります)

今回はロケットや打ち上げそのものだけでなく(もちろんそれもとてもリアルに詳しく書かれていますが)、多根島(限りなく種子島に似た架空の島だそうです)の生活や自然や植生についても小学生の視点でみずみずしく描かれています。小学生の生活、夢、自然・流れ(川)、ロケット。どれをとっても一級品の川端さんの本領発揮というかんじのすばらしいお話でした。

ロケット好きはもちろん、自然が好きな人、(当たり前ですがw)川端裕人さんの作風が好きな人にはちょーおすすめです! よいですよー♪
(おまけのひとこと)

川端裕人さん、大好きなんですよねー。上にも書いてますけど、空気や水といった自然の「流れ」や少年少女の夢やあこがれや、もちろんロケット打ち上げドラマを書かせたら天下一品ですね!

この本にはそれらが全部詰まってます。おすすめです!☆

Original Post:2018/03/24
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