雑学~渋みと苦み、国産和紅茶~

文字数 970文字

 有名な雑学ですが、お茶は同じ種類の茶葉から作られています
 不発酵(緑茶)半発酵(烏龍茶)発酵(紅茶)
 その中で一番日本人の好みに合わないのは紅茶で間違いないでしょう

 理由として『渋み』がよくあげられます
 日本人は苦みには強いのですが、渋みには意外と弱かったりするんです
 
 そもそも、日本において『渋み』の代表は渋柿と食べられないモノ
 加え、慣れ親しんでいるのが常飲されるお茶類である為、それより強い『渋み』に違和感を覚えるのでしょう

 一方、『苦み』は銀杏、ゴーヤ、山菜、魚の内臓、サザエなど
 常日頃から食べられるものではなく、旬や珍味とされる品々です

 大人にわかりやすい例だと、渋いのが赤ワインで苦いのがビール
 どちらが日本人に飲まれているかは説明するまでもないですよね?

 よく日本茶は渋みを嗜好する飲食物と言われますが、それらの多くは

生産されています
 その中で紅茶より渋みが強いモノは嗜好品とされる玉露と抹茶のみ
 そして玉露も抹茶も苦手以前に、飲んだことすらない日本人も多いと思います
 特に若い世代だと圧倒的少数派でしょう

 ちょっと余談――
 
 ちなみに、単純な渋み成分(タンニン)含有量はコーヒーが一番多いです
 ただ、『苦み』やら『酸味』のほうがより強く感じる所為かあまり気になりません
 というか、『渋み』を感じるようなコーヒーはマズいと言われます
 そして、タンニンは鉄の吸収を阻害するので貧血気味な方は注意が必要
 ついでにカルシウムも鉄を阻害するので、貧血の際のカフェオレとかは最悪だそうです

 もっとも、渋みは味覚ではなく触覚なので食べ合わせ――マリアージュによって感じ方は変わります
 代表的なのがお肉にチーズ
 濃厚な脂を舌にまとわせることによって渋みの感覚を鈍らせ、その印象を一変させるのです

 ――閑話休題
 
 そういった事情から、国産の紅茶は『渋み』が少ないモノが多いです
 砂糖もミルクも入れないで、ストレートで飲める優しい味
 
 ちなみに、国産で有名な品種は「べにふうき」と「べにひかり」
 産地は西日本のほうが圧倒的に多いそうです
 もっとも、静岡を筆頭に果ては新潟と全国で作られてはいます

 興味がある方は「国産紅茶グランプリ」をご覧になるといいでしょう
 見たことも聞いたこともない和紅茶が沢山でてきます
 なかには意外な産地もあって中々おもしろいですよ
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