イギリスのお店その3~東インド会社、ジンティー~

文字数 1,568文字

 ・東インド会社(East India Company)
 名称といいますか、元ネタは世界史の専門になるかもしれません
 簡単に説明しますと、アジア地域での貿易独占権を与えられた特許会社です
※1600年、エリザベス女王一世統治下の英国にて勅命により設立
 植民地経営から交易を執り行っていた結果、いつしか植民地統治機関へと変貌し……

 ――セポイの乱(インド大反乱)の後、1874年に解散

 というわけで、現在の東インド会社はイギリス政府の認可を得て、新しく設立されたモノとなります
 つまり、名前が一緒なだけでまったくの別物
 それでも、その悪名は高く――
 その会社をインド人の実業家が買収した際は話題になったそうです
※もっとも、そこに思うところはあっても復讐の意図はないとのこと
  
 そして、肝心の紅茶といいますとクラシックなラインナップが多いです
 ただ、最近ではフランスのような複雑なフレーバーも
※私が買った「ファーストロマンス(初恋)」はイチゴフレーバーにマンゴー、オレンジ皮、マリーゴールド、ブルーマロウなど様々な花や果物をブレンドしたものでした

 パッケージの形は種類に関らず一緒(四角缶)ですが、デザインやカラーは様々
 ただイギリスの国旗や貿易港など、当時の様子を一枚画にした背景が多いように見えます
 もっとも、現在では缶の形(円柱型に帽子蓋)も含めてパッケージが変わっている様子
 そちらでは白を基調に、インドとイギリスを混ぜた和洋折衷の模様が散りばめられています
 
 お値段は100g缶で2000円前後なので、やや高めの部類
 ほんの少し出せば有名どころが買えてしまうこともあって、日本での人気はいまいちかもしれません
 お勧めは「ラプサンスーチョン」の項目で少し触れた「ボストンティーパーティーブレンド」
 また「アッサム」「ロイヤルフラッシュ」「ロイヤルブレックファースト」

 昔ながらのパッケージはグローサリーショップや通販で販売
 新パッケージや簡易包装タイプは海外から個人輸入になるかと思われます
 正直、日本が扱っている商品は非常に少ないです
 

JING TEA(ジンティー)
 2004年創業の英国高級紅茶ブランド
 店舗は持たず、高級レストランやホテル、ラウンジなどへの卸売りを主としているようです
 現在では一部商品に限り日本のサイトからでも購入可能
※2020年より開始。それとは別に百貨店や催事での取り扱いもあり
 ただ、種類は本当に少ないです(主にティーバッグ、リーフは僅か)

 ちなみに英国の公式サイト――個人輸入するのであれば紅茶、緑茶、白茶、花茶、烏龍茶、ハーブティーに加え、煎茶、抹茶、玉露、プーアル茶、ジャスミン茶と実に幅広いラインナップからお求めいただけます

 パッケージは金色ベース
 缶と袋タイプがありますが、後者の方が多いようです
※環境保護やエコに積極的な企業ですと、缶の取り扱いがなかったり少なかったします
 
 そして、お値段は扱っている茶葉の種類が多いのでピンキリ
 ただ、高級ブランドを自称しているだけあって高価格帯です
 日本の公式サイトですと、250gの袋タイプでダージリン(セカンド)とアールグレイが5994円、イングリッシュブレックファーストが4990円
 
 どうやら「アールグレイ」が一番人気でということで、かなり高めの値段設定ですね
 しかも、ベースがセイロンのルフナというのが珍しい
 アールグレイにはミルクを入れない派もいますが、こちらではミルクティーを推奨してブレンドしたようです
※基本的にダージリンのほうが高い。ルフナはミルクティー向きでインドのチャイなどによく使われる茶葉

 現在でも中々飲む機会も見る機会も少ないので、通向けのブランドになると思います
※日本でも一部のホテルで飲めます。ティーラウンジやアフタヌーンティーにて
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