セイロンその1(うんちく)

文字数 875文字

 インドの南に浮かぶ大きな島(北海道より少し小さいけどね)
 そこがセイロン島――現在ではスリランカと呼ばれる場所です

 もともとはコーヒーの栽培が盛んだったんだけど、コーヒーさび病菌(Hemileia vastatrix)に侵されたことをきっかけに路線変更
 一人のスコットランド人(ジェイムズ・テーラー)の尽力あって紅茶の栽培に成功して――
 もう一人のスコットランド人(トーマス・リプトン)によって世界有数の紅茶の産地として認められるようになったようです

 ちなみに、日本が輸入している紅茶の大半はこのセイロンティーになります(2番目に多いインドの3倍以上スリランカから輸入している)
 理由として、戦後の日本と一番最初に国交を正常化したのが現スリランカ(セイロン)だった、というのがあげられるでしょう

 ただ、その影には当時のセイロン全権大使であるJ.R.(ジュニウス・リチャード)ジャヤワルダナという方が大きく関係しているそうです(後のスリランカ大統領)
 なんでも、戦後の

を救ってくれた大恩人だとか
 吉田茂首相が「後世まで、この大恩を忘れてはならない」と言い残しているほどです
 これ以上は脱線ですし、軽く扱っていい話題ではないので割愛させていただきます

 閑話休題、セイロンティーには5つの特徴ある紅茶(Five Kinds Tea)があります

 標高600m以下の低地で栽培されたロー・グロウンティーの『ルフナ』
 標高600m~1200mの中地で栽培されたミディアム・グロウンティーの『キャンディ』
 標高1200m以上の高地で栽培されたハイ・グロウンティーの『ウバ』『ディンブラ』『ヌワラエリヤ』

 しかしながら時代は流れ、今ではなんと7つに増えている(Seylon Seven Kinds)
※2009年頃だと思われます 
 ウバとヌワラエリアの間の地域で作られる『ウダプセラワ』
 ルフナより派生された『サバラガムワ』

 どちらも近年になって分けられたものなので、日本での知名度はほぼありません
 加え、メーカー品もまだ出回ってないと思われるので、茶園から直接仕入れているお店以外では見かけないかと
 手っ取り早く飲みたい方は「ルピシア」ですね
 店舗数が圧倒的なので広い地域に対応しています
 まぁ、通販に抵抗がなければそちらのほうがより便利ですけどね

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