さかな、サカナ、魚《ポワソンダブリル》

文字数 968文字

 4月1日はご存知エイプリルフール
 英語圏では、悪意のない軽いウソや悪戯が許される日となっております
 日本語だと『万愚節』と訳せるそうですが、あまり聞いたことはありません
 それでも『四月馬鹿』という直訳よりはマシですが

 そしてフランスだとpoisson(ポワソン) d'avril(ダブリル)

※単語だけだと4月はavril(アブリル)。上記は『de avril』が省略形で『d'avri』となり
 更に連声(リエゾン)の関係でダブリルと発音。フランス語は基本的に最後の子音を発音しないものの、母音が続く場合はリエゾンとして発音される
 
 こちらは直訳すると『四月の魚』になります
 ちなみに、この魚は具体的には「サバ」とのこと
 
 サバである理由は所説あって
 
・4月になると簡単に釣れることから、あまり利口と思われていない
 
・サバを意味するフランス語の『maquereau(マクロ―)
 これがなんと『誘拐者』や、いわゆる『ヒモ男』を意味する単語でもあり、4月はそういった『騙す人』が増えるから
 
・4月になると、太陽が『うお座』と離れる。それを偲んでか地上で魚を使う

 とまぁ、理解できるものからこじつけに近いものまで沢山ありますね
 そして、肝心の嘘や悪戯といった騙す行為が始まった起源は16世紀にあるようです
 
・1564年、フランス国王シャルル9世がヨーロッパで初めてグレゴリー暦を採用
 それによって新年の始まりが1月1日に決定するも、旧暦に馴染んでいた人たちが一種のシャレとして、見せかけの贈り物を送ったりして楽しんでいた
(それまで1年の始まりは3月25日で、4月1日までお祭り騒ぎをしていた)
 その風習が17,8世紀にイギリスに渡ってAll(オール) foll's(フールズ) day(デイ)(エイプリルフールの正式名称)となり、親しまれるようになった

 実際のところはわかりませんが、一応はこういう説があるらしいです
 
 そういったわけで、この時期のフランスでは魚の形のケーキやパイ、チョコレートにクッキーがパティスリーに並びます
 こちらも復活祭と同じように、

です
 時期的に被ってもいますので、ショーケースはものすごくファンシーになることでしょう

 ただ、日本では流行りそうにないですね
 もっとも『めでたい』ということで、『鯛』の形をしたお菓子は披露宴の引き出物をはじめ多く存在しています
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