ダージリンその1(うんちく)~世界三大銘茶~

文字数 1,343文字

 インドの避暑地でもあるダージリン地方で作られた紅茶の総称
 理屈としては、フランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインがシャンパンと呼ばれるのと同じかもしれません
 関係あるかどうかは知らないですけど、ダージリンは『紅茶のシャンパン』と称されることがあります
 ただ、元となる「茶の木」は中国から来たもの

 そして、世界三大銘茶の1つでもあります
 中でも圧倒的な知名度を誇っている――んでしょうが、日本だと残り2つの知名度が低すぎですからねぇ……
 単純な知名度なら、ダージリン、アッサム、アールグレイになるのでは?

 ちなみに、定番でありながらも一番面倒くさい茶葉

 まず、前回で説明した等級(グレード)――あのややこしいアルファベットの羅列が多い

 次に3つの季節(シーズン)がある
 春摘みのファーストフラッシュ、初夏摘みのセカンドフラッシュ、秋摘みのオータムナル(夏摘みのサードティーなるものもあるみたいだけど、あまり見かけない)

 更にマスカットに似た芳香(マスカルテルフレーバー)を持っている場合はMUSのアルファベットが表記される
 この判断も生産者の経験と主観と良心に基づく

 既にややこしいのに、茶園の名前まで表記される
 有名なので「キャッスルトン」「ハッピーバレー」……etc.
 しかも茶園ごとにDJ1、DJ2といった生産番号(ロットナンバー)付き
 当たり前ですが、同じ茶園でも区画によって出来や品種が変わります
 また、収穫は1日で終わらず、この1日の差でも微妙に違うのでこういった番号を付けているとのこと(製茶した順番を示す)
 DJはダージリン、番号は普通に100を超えたりします(春摘みから連続して数える)


 以上で終わりと思いきや、最後に品種がでてくる
 純粋な中国種を示すCH、交配(ハイブリット)など品種改良を重ねた選抜種のCL(クローナル)(かなり大雑把な説明です)
 しまいには、最高品質だとSPLが追加される

 つまり、最高品質だとこれだけの文字情報が表記されてしまう
 「ダージリン」「ファーストフラッシュ」「SFTGFOP1」「キャッスルトン」「MUS」「DJ-20/2014」「CH」「SPL」

 ……素人に買わせる気がまったくないですよね、これ
 ネット通販で軽く調べてみたところ、本当に上記の文字情報が羅列している驚き 
 専門店だと、たぶんお店の人が教えてくれるんでしょうが……聞けないって人もいますよね
 まぁ、各種メーカー(ブランド)が出している「ダージリン」は品質を保つ為に上手くブレンドされているので気にする必要はないかと
 余談ですが、日本の蜂蜜もそんな風にして毎年ブレンドされています

 とまぁ、ここまでややこしいと選びようがないのが現実
 じゃぁ、どうすればいいかというと自分の行動範囲にあるお店で買うのが一番でしょう
 そして、許容できる金額のモノを買う
 たとえどれだけ素晴らしくても、嗜好品に払えるお値段には限度があります
 それに一定の値段を超えると、品質の良さよりも

がモノをいいますので(需要と供給のバランス崩壊)

 やっぱり、これだけ払ったのに……という気持ちが生まれると良くないと思います
 似たような意味で、これだけ並んだのに……とか
 ブランド、人気、お値段、レアもの、他人の評価……etc.
 付加価値の求め方は人それぞれとわかってはいるんですけどね……
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