ウバ~世界三大銘茶~

文字数 1,540文字

 紅茶の種類について質問すると、ダージリン、アッサム、アールグレイの3つまでは知っていると答える人は多い
 けど、4つめ――ここから先は名前すら出てこないという人が多いのではないでしょうか?
 ちなみにm私が試しに訊いてみた限りではそうでした
 出てくるとすれば『オレンジペコ』か『セイロン』のどちらかなんだけど、前者は『大きさによる等級(グレード)』で後者は『スリランカ紅茶の総称』

 ただ、具体的な名前を出してみると「知っている」と答える茶葉がもう1つだけありました
 それはタイトルの通り――スリランカのウバ州で収穫された紅茶である
 理由として、「紅茶花伝」を始めとした紅茶飲料で使用されているからというのがあげられると思います(実際、そう答えられました)

 さて、このウバはスリランカ産の紅茶(セイロンティー)の1つでもあります
 更に言えば、世界三大銘茶の1つでもありますが、知らない人のほうが圧倒的に多いですね
 はっきり言って、私も知りませんでした
 そもそも、世界三大シリーズと言われてパっと思いつくのは少ない気がします
 なんといいますか世界三大宗教は? と訊かれたら答えられますけども、その質問は出てこないという感じ
 実際、私がパッと思いつくのは珍味と料理くらいです

 閑話休題、ウバの特徴について
 まず、茶葉の大きさはほとんどがBOP(ブロークンオレンジペコ)
 その為、抽出時間は比較的短く、水色もイメージ通りの紅茶色

 上質な茶葉だと、白いティーカップに注いだ時に金色の輪(ゴールデンリング)が浮かび上がることもあるとか(カップの内側の縁に)
 ゴールデンリングが生じる理屈や、優れた品質を証明する理由はいろいろあるようですが、詳しくはよくわかりませんでした(タンニンに含まれるある色素(成分)色の差(バランス)とか、単純な光の屈折の問題だとか、不純物が少ないとか……etc.)
 個人的には、日本における茶柱的なものだと思っていたりします

 味はダージリンとアッサムの特徴をあわせもった感じ(すごく大雑把です)
 刺激的な香りと渋み+しっかりとした深い味わい
 特にメントールフレーバーと呼ばれる、鼻に抜けるようなキレのある渋みが特徴的
 その渋みは牛乳を入れても衰えないので、ミルクティーなのにごくごく飲めてしまいます
 実際、缶飲料やペットボトル飲料で使われているのを考慮すると、あながち間違いではないかもしれません
 ただし、タンニンが多いのでストレートのアイスティーには向かないです(クリームダウンを起こしやすい)

 合わせるお菓子は生クリームやチョコレート、バターをふんだんに使った高脂肪なもの(前者はストレート後者はミルクティーで)
 調和というよりはリセット――濃厚な甘さをすっきりとさせてくれる
 おかげで、甘いお菓子が次々と進みます
 特に私のお気に入りはマカロン(バニラorショコラ)との組み合わせ(マリアージュ)

 収穫は1年中行われているものの、クオリティシーズンは7~9月の様子
 その中でも完成度が高い(ヴィンテージ)ものはバラやスズランのような甘い香り、もしくはメントールの刺激的な香りや風味を有しているとされる
 とはいうものの、初心者が前情報なしに飲んで言い当てられる程度ではないかと

 ただ、ウバフレーバーと称されるほどの独特な渋みと香りはあります
 おそらく、事前に知っていて飲めばなんとなくだけど上記(メントール)の意味がわかるとは思います
 知らないで飲むと、あっさりとした飲み口、キレのある渋み……という感じでしょうか?

 ちなみに、バラやスズランの香りは未だにわかりません
 そもそも、実物の香りに馴染みがないですからねぇ……

 しかし、調べてみると茶園はおろか、収穫の時期や年、区域によってもウバは品質が大きく変わるとのこと
 なので、私が知らないだけで明確なメントールやバラの香りを有した茶葉もあるかもしれません
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