モン・ブラン
文字数 1,919文字
最早、日本では定番ケーキのひとつ
ショートケーキ、チョコレートケーキ、チーズケーキの次くらいには、名前が挙がるのではないでしょうか?
直訳すると、白い山 ――アルプス山脈の最高峰を表した、栗を使ったお菓子 です
構成としては焼きメレンゲ、生クリーム 、マロンペースト、粉砂糖の4つから成り立っています
しかしながら、最近ではこの形はあまり見られないかも
ただ、モンブラン発祥のお店とも
常設店となりますと日本では東京のみですが、その周辺地域や名古屋
また、関西には度々催事で出店しているようです
ちなみに、このモンブランですがアルザスなどの一部ではトルシュ・オ・マロンと呼ばれています(トルシュは松明の意)
構成はほぼ一緒ですが、仕上げに粉砂糖が使われないという違いがあります
名前的に白くする必要がないからでしょう
さて、このモンブランですが実は誕生が不明だったりします
凄く特徴的な形なのに、いつ、どこで、誰が作ったのかまったくもってわからない
それでも、現代に残っている情報から推察すると……
モンブランが書物(いわゆるお菓子作りの本)に登場するのは1911年
副材料であるマロンペーストが書物に登場したのが1889年
それはちょうど、アントナン・カレームがマロングラッセを洗練されたお菓子に変えた時期――(マロングラッセが書物に登場したのは1815年)
つまり、誕生した順番で言いますとマロングラッセ→マロンペースト→モンブランということ
そして、マロングラッセを作る際にはいくつかの破損品 がでてくることを考慮しますと、自ずと答えがでてきますね
――煮崩れて、商品価値がなくなった モノをどうしようか?
時代が時代ですので、捨てるなんてあり得ません
またフランスでは食材を裏ごし するのは伝統的ともいえます(各種テリーヌ、ソース、マッシュポテト……etc.)
そうやって、マロンペーストが誕生し――
今度はそれを使って何か作れないかと試行錯誤した結果、生まれたのがモン・ブラン
あくまで推察ですけど、そういう説が有力のようです
それでも、マロンペーストをあのようなスパゲティ状に絞った理由だけはさっぱり
個人的には、マロンペーストを混ぜている時になんとなく高く積み上げてみたくなっただけなのでは? と思っていたりします
生地やクリームの濃度や滑らかさを見る為に、ゴムベラを高く持ち上げることはよくあります
スポンジ生地 なんかは、そこでひらひらと揺らして、リボン状になるまで撹拌しましょう、と本に書いてあるくらいです
そうやって、ひらひらと揺らしたり、くるくると回したりしている内に、クリームを高く積み上げたお菓子の構想が生まれていった
時代的に大型で背が高く積み上げられたお菓子――工芸菓子 が流行していたようですし、あながち間違っていないかも?
紅茶と合わせる前に、日本のモンブランについてちょっとだけ
勘の鋭い人なら思ったことがあるはずです
――栗を使っているのに、どうして黄色いのか?
これには、2パターンがあります
1つは栗の甘露煮を使っている場合――ようは「くちなしの実」の色ですね
そして、もう1つは栗を使っていないから――白あん、砂糖、黄色い色素と栗の香料で作られているため(さつまいもの場合もあり)
それと両者に共通しますが、焼きメレンゲではなくてスポンジ生地を使っているのも日本ならでは
また、最近では和栗のモンブランなるものも見られます
お値段高いんですけどね……だいたい700円以上?
それでも、これがまた美味しいのです
甘すぎない、素朴な栗のクリーム
美味、絶品、皆様も是非ご賞味あれ
ではでは、最後に紅茶について
構成的にモンブランは重いです(生クリームたっぷり)
ですので、ミルクティーを合わせるのは重すぎる
繊細な栗の風味を損なうフレーバーティーもちょっといただけない
特に栗のフレーバーなんてモノは人によってイメージが違いますからね
フランスではカシスと相性抜群と言われますが、カシスフレーバーの紅茶なんて早々見かけないという問題(日本のルピシアには「カシスブルーベリー」という商品あり)
というわけで、モンブランにはノンフレーバーのストレートティー
特にダージリンやヌワラエリヤといった爽快な渋みを持つ紅茶であれば、クリームの乳脂肪や甘さをスッキリさせてくれるので最後まで美味しく味わうことができると思います
ただ、和栗のモンブランに関しては渋みの少ないキームン
もしくは、日本の和紅茶を合わせるのが乙かもしれません
ショートケーキ、チョコレートケーキ、チーズケーキの次くらいには、名前が挙がるのではないでしょうか?
直訳すると、
構成としては焼きメレンゲ、
しかしながら、最近ではこの形はあまり見られないかも
ただ、モンブラン発祥のお店とも
されている
「アンジェリーナ」では、この構成でいただくことができます常設店となりますと日本では東京のみですが、その周辺地域や名古屋
また、関西には度々催事で出店しているようです
ちなみに、このモンブランですがアルザスなどの一部ではトルシュ・オ・マロンと呼ばれています(トルシュは松明の意)
構成はほぼ一緒ですが、仕上げに粉砂糖が使われないという違いがあります
名前的に白くする必要がないからでしょう
さて、このモンブランですが実は誕生が不明だったりします
凄く特徴的な形なのに、いつ、どこで、誰が作ったのかまったくもってわからない
それでも、現代に残っている情報から推察すると……
モンブランが書物(いわゆるお菓子作りの本)に登場するのは1911年
副材料であるマロンペーストが書物に登場したのが1889年
それはちょうど、アントナン・カレームがマロングラッセを洗練されたお菓子に変えた時期――(マロングラッセが書物に登場したのは1815年)
つまり、誕生した順番で言いますとマロングラッセ→マロンペースト→モンブランということ
そして、マロングラッセを作る際にはいくつかの
――煮崩れて、
時代が時代ですので、捨てるなんてあり得ません
またフランスでは食材を
そうやって、マロンペーストが誕生し――
今度はそれを使って何か作れないかと試行錯誤した結果、生まれたのがモン・ブラン
あくまで推察ですけど、そういう説が有力のようです
それでも、マロンペーストをあのようなスパゲティ状に絞った理由だけはさっぱり
個人的には、マロンペーストを混ぜている時になんとなく高く積み上げてみたくなっただけなのでは? と思っていたりします
生地やクリームの濃度や滑らかさを見る為に、ゴムベラを高く持ち上げることはよくあります
そうやって、ひらひらと揺らしたり、くるくると回したりしている内に、クリームを高く積み上げたお菓子の構想が生まれていった
時代的に大型で背が高く積み上げられたお菓子――
紅茶と合わせる前に、日本のモンブランについてちょっとだけ
勘の鋭い人なら思ったことがあるはずです
――栗を使っているのに、どうして黄色いのか?
これには、2パターンがあります
1つは栗の甘露煮を使っている場合――ようは「くちなしの実」の色ですね
そして、もう1つは栗を使っていないから――白あん、砂糖、黄色い色素と栗の香料で作られているため(さつまいもの場合もあり)
それと両者に共通しますが、焼きメレンゲではなくてスポンジ生地を使っているのも日本ならでは
また、最近では和栗のモンブランなるものも見られます
お値段高いんですけどね……だいたい700円以上?
それでも、これがまた美味しいのです
甘すぎない、素朴な栗のクリーム
美味、絶品、皆様も是非ご賞味あれ
ではでは、最後に紅茶について
構成的にモンブランは重いです(生クリームたっぷり)
ですので、ミルクティーを合わせるのは重すぎる
繊細な栗の風味を損なうフレーバーティーもちょっといただけない
特に栗のフレーバーなんてモノは人によってイメージが違いますからね
フランスではカシスと相性抜群と言われますが、カシスフレーバーの紅茶なんて早々見かけないという問題(日本のルピシアには「カシスブルーベリー」という商品あり)
というわけで、モンブランにはノンフレーバーのストレートティー
特にダージリンやヌワラエリヤといった爽快な渋みを持つ紅茶であれば、クリームの乳脂肪や甘さをスッキリさせてくれるので最後まで美味しく味わうことができると思います
ただ、和栗のモンブランに関しては渋みの少ないキームン
もしくは、日本の和紅茶を合わせるのが乙かもしれません