第96話

文字数 394文字

「あのさ、姫野のやつがお前に惚れてるらしいんだよ。バレンタインデーに絶対告白するって息巻いてるんだ。でもお前、姫野になんか興味ないだろう? だからさ、もしあいつからチョコ渡されても受け取らないでほしいんだ。……じつは俺ずっと前からあいつのこと好きで、ホワイトデーがきたら今度こそ告白しようって心に決めたばかりなんだ。だからなあ頼むよ、この通りっ、もし姫野から付き合ってって言われても断ってくれないか。一生のお願いだっ!」
 親友からの頼みだったけれど、もちろん拒否した。
 なぜなら俺は、断れない男だから……。


『二十面相3世』【りきてっくす→るうね】

 オレの名は二十面相3世。
 かの名高き、怪人二十面相の孫だ。
 日本中の警察がオレに血まなこ。
 ところが、これが捕まらないんだなあ。
 ま、自分で言うのはなんだけど、狙った相手に必ず化けてみせる変幻自在の大泥棒。
 それがこのオレ、二十面相3世だ。
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