第6章 第14話

文字数 686文字

「ハアハア、あの、おっさん…「ウノ!」って言いやがった… ハアハア…」
「ハアハア… 苦しー… マジウケる。サイコー」
「ったくテメー、上手く倒れやがって…」
「まーねー、ハアハア、トラくん、決めさせてもらうよー、ハアハア」
「バーカ。そーはいかねーっつーの。だってよ、オマエ、宇野主審がまた俺にカード出すかも… ぷっ」
「…クックック… トラくん… ずりーよ… これ以上、笑わすなよ…」
「オマエ、蹴る時気を付けろよ、宇野主審がカード…」
「やめろよ、やめてよ…」

「ああああーーー、ボールは枠を大きく外れましたー」

「全くボールに回転がかかっていませんでしたね、やはりファールを受けた足の状態がよくなかったのかなあ」

「相当悔しがっていますね平谷。東京は勝ち越しのチャンスを逃しました、残り約十分、勝利の女神はどちらに微笑むのでしょう」

「両チームとも頑張って欲しいですね、どうかな、このまま延長戦になったら、やはり東京有利かな、」

「東京は既に選手交代を二枚切っております。一方の川崎はー未だ交代はありません」

「これは永野監督の作戦なんでしょうかね、今後の展開が楽しみですね」

「あっと、ここで東京は最後の交代のカードを切りそうです、7番土屋に変わって、ロアンが入ります。」

「より攻撃的な選手を入れてきましたね。東京としては残り時間で勝負を決めにきたようですね。両監督の戦略が実に見ものですねえ」

「川崎の永野監督は延長戦を見据えて、と言うことでしょうか。延長戦に入りますと、交代枠が一人増えます。もしこのまま川崎が交代枠を使わないで延長戦に入りますと、川崎は一気に四人交代できる事になります」
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