第5章 第8話

文字数 523文字

「去年のこともあるし、川崎の奴ら相当キレてますよ。チャンスがあれば、ぶち殺したいって」

「そっか。じゃあ協力してくれるっつーことか?」

「丁度いい場所、貸してくれるって。使ってない倉庫かなんかを」

「いーねー。そこにトラのヤツを誘き寄せて。ぶちのめす!」

「あの女も拐っちゃいましょーよ。そんで、みんなで…」

「いーねー。オレが一番だぞ。わかってんな?」

「勿論っすよ、リューくん。動画もキッチリ撮っておきますよ」

「それな。そんでいつにするよ?」

「アイツら丁度今週の土曜日、川崎で練習試合するって。だからー」

「へー。なんでそんなこと知ってんの?」

「ま、ちょっと、ね。俺の元カノがマネージャーなんすよ。さりげなーく聞いときました」

「よーし、グッジョブ! じゃ、その帰りを狙うか。」

「多分、トラの彼女も観に来るって言ってましたからー」

「そっか。じゃ、まずその彼女を拐ってから…」

「トラを呼び出して…」

「すげー、完璧じゃん。マジ今週末、楽しみじゃん!」

「よし。これからその川崎の奴らと会っとくか。そんで参加さしてやるか、なあ」

「それは大喜びで乗っかるっしょ。じゃ、連絡しときますよ」

「おお。そんじゃ行くか」

 黒のワゴン車に乗り込み、男達は川崎に向かって走り出した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み