第72話

文字数 2,903文字


源三郎江戸日記(弟五部)72

翌日は市長主催の晩餐会に出席するとあでやかな服を着た男と女子達が大勢集まり、市長が遠く清国より東にあるハポンの村上閣下が当地を訪れましたので紹介しますと言うので、ロシア、
語でハポンの外務大臣の村上源三郎です、今回は皇帝陛下と漂流民の扱いについて話し合う為に、はるばるこの地までやって来ました、ロシアの国土の広さを旅してきて愕いています、
また、みなさんの洋服のあでやかな事、

この会場の素晴らしさに驚嘆しております、この町の繁栄ぶりをみましても、ロシアがいかに強国であるかをかいま見ました、ハポンはここより東に9000キロも離れた島国ですが、その、
都江戸には100万人以上の人が住み、大変賑わっています、ロシアと仲良くできる事を願っていますと言うと、ロシア語なので愕いて盛大な拍手をして、市長の音頭で乾杯して宴席に入、
ったのです、

料理も素晴らしいものです、器用にスープ、ナイフ、フオークを使うので市長達が感心しています、市長の隣に座っていた男をイシコフ伯爵とその婦人だと言うと、イシコフ夫妻がグラス、
を上げるので源三郎もグラスを上げて、宜しくと言うと、ハポンには大砲と鉄砲はあるのかと聞くとので、大砲は500門、鉄砲は約3万丁を装備しており鉄砲は2000フイートが有効射程距離、
です、

ロシアの鉄砲より遠くに飛びますと言うと、そんなばかな本当かと聞くので、信じられないと思いますので、今から試してみましょうと言って、少佐に鉄砲と火薬、玉を持ってきてくれる、
ように頼んだのです、持ってきたので庭に出て、2000フイート先に的をおいて、それでは行きますぞと言うと、狙いを付けて引き金を引くとずど~んと音がして、見事的の真ん中を射抜い、
たので、

回りの者が声を上げて拍手をしたのです、宴席に戻りどうですかと言うと、イシコフがあの鉄砲をハポンは自分の国で作っているのですかと、今度は言葉も丁寧言うので、そうです100年前、
にすでに2万丁はあり、覇権をかけて8万人対9万人の戦いがあり、今の将軍が勝ってハポンを統一し、皇帝から政治を預かってすます、この時には両軍会わせて2万丁の鉄砲があり、大砲も、
使用されていますと言うと、話しには聞いていたが、

ハポンは進んでいる国ですなとイシコフが言うと、少佐が旅の途中の清国兵との戦いの様子を話し、皆が愕いたのです、市長が村上閣下は軍人ですかと聞くので、ハポンでサムライと言い、
ます、ロシアの騎士にあたりますと言うと、イシコフがそれなら剣も強いという事ですな、ひとつロシアの騎士と勝負してみてくだされませぬかと言うので、受けて達ますがどなたが相手、
ですかなと聞くと、

モスクワ1の騎士オリレンコ男爵は、どうだと言うと、オリレンコが構いませぬが怪我すると、皇帝陛下に会えなくなりますぞと言うので、心配いりませぬと、源三郎が言うと、それではと、
オリレンコが真ん中に行ったので、源三郎も真ん中に行き、オリレンコが剣を抜いたので、源三郎も刀を抜き中段に構えたのです、なる程突きが主体の剣法と聞いていたがその構えだなと、
思っていると、

いきなり前に進み出て鋭い突きを出したので、刀で右左に払いのけて、右、右へと回り込み、上段から一気に振り下ろし顔の下で止めると、オリレンコの顔の前で空間が2っに割れて、稲妻、
がピカ~と光り、一瞬に右に回りこむと、オリレンコは源三郎に突きを出しましたがそこにはいません、後ろに殺気を感じて振り向くと、ピシーと音がして空気が切り裂ける音がして刀が、
振り下ろされて、肩口でピタッと止めたのです、

オリレンコがあっけに取られて、まいったと言って剣を納めるので、源三郎も剣を納めて一礼する、と周りの者が大きな拍手をしたのです、魔術ですかと聞くので、空気を切り裂いて摩擦、
を起して、稲妻を発生させたのだと言うと、凄い技だと愕いて手を出すので握手をして席に戻ると、イシコフがなる程東洋の騎士ですな、イシコフがかなわないとなると、倒すのは難しい、
ですなとワインを上に上げたのです、

音楽の演奏が始まり真ん中で大勢の人が踊り始めたのです、政吉が日本語で驚きました閣下は剣も達人なのですねと言うので、ここでの話しは直ぐに皇帝の耳に入るじあろうこれで日本人、
を馬鹿に出来なくなるわけだと言ったのです、1人の若い女子が閣下と手を出すので、わたしは踊れませんと言うと、わたしが教えますと言って手を握るので立ち上がると、真ん中に行き、

左手を握り、右手はわたしの腰にと言うので腰に手をやると、わたしの言う通りに足を出すのですょ、先ずは左、左、前、前、右、右、後、後、を繰り返しますというので、言われた通り、
に足を運ぶと、簡単でしょうと笑って、イシコフ伯爵の言う事は気になさらないで、皇帝から疎まれているので、皇帝に会いに行く人に意地悪するのですよと笑ったのです、踊りが終わり、
礼を言うと、

わたしは市長の娘でナターシャといいますと言って、女子が手を出すと片膝ついて口を手の甲につけるのがロシア風です、男とは握手で良いですよと言って、手を出すので片膝ついて口を手、
の甲につけると、上手ですよ、皇帝陛下には触れてはいけませんと言うので、教えてくれて有難うと言うと、いいのですよ、私も東へ行きたいのですが、父が許してくれませんと笑ったの、
です、

国に奥様はと聞くのでハイ子供もおりますと言うと、そうですかと言うので、ナターシャ殿はと聞くと、今年23になりますがまだ一人身です、父も伯爵なんですよ、イシコフの息子との話、
しがありますが、ひよわな男でわたしは嫌いですと笑ったのです、そばにナターシャのお母さんが来て手を出すので真ん中に行き踊ると、もう覚えたのですねと言うので、良いお嬢さんで、
すねと言うと、

気が強いので困っておりますと笑ったのです、それから何人かと踊り、宴会は盛り上がったのです、暫くして閉会となり、みんなに、お礼を言って宿舎に戻ったのです、少佐が昨日の店に、
行きましょうと言うので、連れ立って店に行き再び杯を重ねると、あのオリレンコを簡単に破るとは愕きです、この話は皇帝の耳にはすぐに入りますよ、話し合いは有利になりますねと言、
ったのです、

少佐も騎士ですかと聞くと、ハイ一応男爵と言う事です、今度は何処に赴任するのですかと聞くと、中佐に進級して近衛師団の大隊長の予定です、私の代わりはあのオルレンコ男爵が行く、
予定です、彼はモスクワ派遣軍の少佐ですよと言ったのです、イシコク伯爵はと聞くと、今は少将でモスクワ派遣軍の司令官ですが、皇帝陛下の勘気に触れてたとかでハバロスクの総督に、
赴任すると言う事です、

清国ともめ事を起こせば、カムチャカの総督に左遷させられるかもしれません、と言うので、やつかいな人がいかないようにしたいですが何をしたのですかと聞くと、わたしはカムチャカ、
にいたのでよくは知りません、後でナターシャが顔を出すといっていましたので、来たら聞いてみましょうと言ったのです、暫くするとナターシャがやって来て、宜しいかしらと言うので、
どうぞと席を勧めたのです、

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