第112話

文字数 2,663文字


江戸日記(弟五部)112

暫くするとむっくりと顔を上げて、ここは何処と聞くのでレストランだよ、酒が回って酔ったのだよと言うと、口に手を当てるのでナプキンを渡すと、拭いて恥ずかしいと言うので、
可愛い寝顔だったよと笑うと、枕によだれがついているのを見て、見たなと睨むので、見てないよととぼけると、いきなり目が回ったのよと言うので、お腹に入り体温と同じ温度に、
なると、

アルコールの吸収が早くなるんだよ、ウッカは強い酒だけど、水も一緒に飲むだろう、酒はそのまま飲むので効き目が凄いんだよ、だから、少しづつ味わって、のむんだよと言うと、
油断してしまったわと言って、今度はチビリ、チビリと飲むので、そうだよと言って、枕を隣の椅子にのせると、でも美味しいと喜んでいたのです、化粧を直してくるわと言って席、
を外したのです、

暫くして戻って来て、口の周りがベトベトだったわ、化粧もあんまり崩れていないので良かったと笑ったのです、こんな美味しい物を日本では食べているんだ、このワサビはツンと、
鼻に来るけど美味しいねと言うので、ワサビは殺菌作用があるのだよ、魚が生だから殺菌して食べる事になるんだよと言うと、なる程、こんな物があるから日本人は生で魚を食べる、
のかと感心していたのです、

食事が終わると支配人が傍に来て、どうでしたと聞くので、凄く美味しかったよ、日本酒も最高だねと言うと、ラウンジで夜景をみながらお酒を楽しんでください、西洋の酒も沢山、
ありますよと言うので、それでは行こうかと言うと席を立ちとなりのラウンジに行き、ウオッカを頼んだのです、葉巻を取り出して火をつけると、アリサも吸いたいというでで一本、
渡して、

火を付けてやるとまねしてのんで、ゴホ、ゴホとせきをするので、いきなり沢山吸い込んではダメだよと言うと、私には合わないわと火を消したのです、ヤツパリ、ウオッカは美味、
しいと言って、綺麗な夜景ねと海を眺めていたのです、アリサが顔を見て、実はあの日はとっくに過ぎているのけど来ないの、出来たのかしらと言うので、そうなの、それならお酒、
もタバコも飲まないほうが良いぞと言うと、

少しなら大丈夫よと言うので、もう大分飲んでいるだろうと言うと、愕いたと言うので、嬉しいよと言うと、出来ているといいなと顔をまじまじと眺めたのです、明日でも医師に見、
て貰おうと言うと、エゲレスに行つたら、知っている医師がいるので見てもらうわと言うので、それでは暫くは控えておこうと言うと、まだ大丈夫よ、今日は頑張ろうというので、
いいのと笑ったのです、

次の日も市内観光をしてホテルに戻り、準備して待っていると、外務省の役人が来て、宮殿に案内したのです、外務大臣が出迎えたので、小判200枚を渡して、国王陛下への献上品、
ですと言うと、中を見て日本の金貨ですな、国王が喜ばれる事でしょう、さあ、こちらへと言うので、付いていくと、暫くして国王夫妻が出て来たので、謁見を賜りありがとう御座、
いますとフランス語で話すと、

国王もフランス語ではるばる良くきてくれた、又多くの小判を寄進してくれたそうじあな、有難く貰ろうて置くぞ、今日はゆっくり楽しんでくれと言うので、ご招待頂きありがとう、
御座いますと言うと、外務大臣がはるばる東洋の国日本から、村上閣下が我が国に来訪されました、日本は唯一我が国とだけ交易しています、これからも末永い友好を記念して乾杯、
と言って宴席に入ったのです、

国王が日本は我が国との交易の制限を撤廃したと聞く、今の将軍は中々思慮深い人のようだなと聞くので、鎖国はしていますが西洋の事情をオランダから知ろうとしていますキリスト、
教に関する書物以外は、輸入を解禁しております、又金塊の輸出も制限を設けてやっています、今後もオランダとの結びつきを深めたいと思うておられます、今回の西洋訪問の訳を話、
して、

協力を要請すると、承知したと言ったのです、ところで西洋を回って来たようだがと言うのので、イギリスは大型のフリゲート艦を沢山作っています、北アメリカでは大陸軍と争って、
おり、大陸軍はすでに北アメリカの5つの州を占拠したそうです、独立は時間の問題でしょう、植民地を失う事になりますので、次はオーストラリアを本格的に開発する積もりだそう、
です、

多くの植民地を上手く統治するのも財力のかかる事です、イギリスは手を広げすぎたと言う事でしょう、これ以上海軍力を増大すれば、その維持に多くの財力をつぎ込まなくてなり、
ません、多くの植民地をもっても意味がなくなるのです、これからは、各国との交易を増やして国を豊にする時代です、ポルトガルは昔日の勢いはありません、イスパニアも南、
アメリカとルソンの経営で手一杯と言うところです、

イタリアは神聖ローマ帝国が崩壊してからは勢いがなく、プロテスタントとの争いに明け暮れています、オーストリアも同じです、プロセインは着々と国内を統一しています、工業、
に力を入れていますので、オランダの脅威となるでしょう、これからはロシア、イギリス、フランス、ドイツの覇権争いが激化すると思われます、オランダも海軍力を増強しなけ、
ればこれらに太刀打ちできなくなります、

東南アジアでの香料の交易も先が見えています、これからは、石炭、金、銀、胴、鉄等の鉱物資源の開発とココア、コーヒー、ゴム等の植物の増産を図るべきです、植民地から搾取、
する時代は終ったのですと言うと、中々の見識じあな、たしかに我が国に富をもたらした香辛料には陰りが出ていると言うので、工業化を進められる事ですと言うと、分かった鉱物、
の専門部局を作り推進する事にしょうと言うので、

所詮植民地はいずれ、独立することになります、親オランダ国にする事が必要で、今からその下地を、作っておくのですと言うと、貴族の中には強圧政治を望む声も多く、中々上手く、
行かぬのだよと言うので、搾取よりその国を豊にしてあげて、交易で儲ける方が、安あがりです、植民地を力で抑えつければ、多くの投資が必要になり、独立されれば総てが持ち出し、
となりますと言うと、

傍にいた内務大臣がそれは理想論ですぞ、ほうっておけばその地域は何も発展などしませんと言うので、ほうっておくのではなく、その地域の原住民に教育を施し、自立できる道を、
作ってやるのです、さすれば、20年で沢山の人材が育ちます、自分の住んでいるところをよくしょうとして、一生懸命働きますよ、無学からは何も生まれないし、人がいなければ、
何も生産する事はできませんと言うと、

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