第65話

文字数 2,629文字


源三郎江戸日記(弟五部)65

それも調書に書いて爪印を押せ、ここに納入したものは総て中物じあ、改めて常陸屋に上物を入れさせよと言うと、佐藤が承知しました抜粋して先程の方法で確認しますと言ったのです、
金杉屋お前は打ち首じあが、不正に儲けた金寸を総て差し出せば命だけは助けてやると言うと、ハイ、蔵に3万両あります総て差し出しますと言うので、わかった、暫く牢に入っていろと、
言って引き立てたのです、

それでは城に行きネズミを退治するぞと言うと、城に行き老中の村上源三郎である、国家老の元に案内しろ、又先の国家老も連れてまいれと言って御座所に行き上座に座ると、藤田以下、
が平伏するので、暫くまっていると先の国家老が来たので、藤田お前は隠居したのではなかったのかと聞くと、殿のおうせで、国家老に復帰いたしましたと言うので、そなたはまだ懲り、
ぬと見えるな、

これを見ろ、金杉屋が総て自白した、上様に危害を加えようとは身の程知らずめと、自白書を叩きつけると、くそ~、もはやこれまでみなの者出あえというと、フスマが空きタスキをした、
15人が回りを取り囲こみ刀を抜いたので、山形叩き潰してやれと言うと、山形達が承知と言って刀を抜いて構えたのです、藤田が生きてこの城を出すなと言うと、乱戦になりましたが、
山形達に敵う訳がなく、次々に切り伏せられ、ぐわ~と声を出して15人は転がったのです、

藤田が小太刀を抜き、源三郎に切りかかろうとすると、盛田が前に出て小太刀を抜き、左手で藤田の右手を握り左胸を一刺しすると、ぐえ~と声を出して後ろに倒れたので、盛田は小太刀、
を後ろに持ち奸臣は成敗しました、騒がせた罪は私にあります、いかようにも成敗くだされと言って、平伏したのです、まずこの者達は医師に手当てさせろ、遺体は屋敷に運ぶのじあと言、
って、片付けが終わると目付けに、

国家老の屋敷に行き8000両を没収して藩の金蔵に納めるのだ、今回わしに逆った者は家禄半減の上謹慎にせよ、藤田の家禄も半減にして嫡子に相続を許してやれ、盛田は国家老に復帰して、
藩政を行うのじあ、水戸公にはわしからよしなに言っておく、今回の事は内々で済ませるように、上様に取り計らおう、二度と上様に逆ろうてはいかんと言ったのです、前回に家禄没収、
された者は同じ家禄にて帰参を許せ、

脱藩したものもじあ、報復の粛清はしてはいかん、わかったかと言うと、盛田がわかりました、お手を煩わせて申し訳ありませんと言うので、金杉屋は御用達を取り消し、常陸屋を御用達、
に戻せ、金杉屋には隠居させ息子に跡を継がせる、以上の仕置きじあと言って、城を後にして国友村に行き、佐藤、大砲は国防の要じあしっかり作ってくれと頼み、金杉屋を連れて城下に、
戻り、

金杉屋の仕置きをして、金寸3万両を没収して、1万両は返してこれからはまっとうな商いをせよと言うと、息子共々承知しました、寛大な仕置き有難う御座いますと言ったので、店を出て、
居酒屋に行き祝杯を上げたのです、帰って来たそうそうなのにご苦労であった、もうないじあろうと言って船に乗り込み、江戸に向ったのです、朝方には江戸に着き上陸して上屋敷に戻っ、
たのです、

三蔵がやって来て、水戸の脱藩したもの、の行方がわかりましたがどうしますと言うので、総ての始末はやって来た、ほうっておけば良い、知らせがくれば、水戸に戻るじあろうというと、
承知しましたと帰って行ったのです、11月末になり七衛門がカラフト、蝦夷、千島列島の陣屋の設営がおわり、出店、居酒屋が完成して各藩の藩士が赴任したそうです、冬篭りの為の石炭、
薪、食料等の備蓄も終わり、

大砲も設置されたそうで、鉄砲も各藩20丁づつ新しく常陸の国友村で作られた物が、納められたそうですと言うので、それではわしも明後日には出立しょうと言うと、七衛門がわたしも、
カラフトで冬こもりを体験しますと言うので、店は大丈夫かと聞くと、大番頭に任せておけば問題ないですよ、樺太には千石船を待機させて、いつでも使えるようにしておきます、桟橋、
も作ってありますので横づけできます、

女郎屋はありませんが居酒屋の酌婦が兼任と言う事ですと言うので、そんな場所までよく人が集まったなと言うと、金儲けが出来れば女は何処にもいきますよ、東北、松前、函館で声を、
かけたら、集まったそうです、中にはアイヌとの混血もいるそうです、陣屋には下働きも用意してあります、陣屋町の出店では米、味噌、醤油、砂糖、酒、雑貨を和人、アイヌと商をし、
ます、書物の貸し出しをやる為、沢山の書物を江戸より送りました、

もう雪が降っていますが本格的に積もるのは12月の中ごろだそうです、船には鉄の暖炉を装備しましたので、船倉は暖かいですよと言ったのです、越後屋の話しではカラフト南部に石炭、
の層を見つけたそうで、此処の石炭は無煙炭が殆どで臭い煙もでない良物だそうです、囲炉裏にいれても煙はでないそうですよと言うので、ほうそれは凄い発見じあなと言うと、これで、
普及すると喜んでいましたよと七衛門が言ったのです、

山形達も先に送り込んであるので、大分慣れた頃じあろうというと、みんな元気だそうです、大砲の為し撃ちも、やっているそうです、内陸部もある程度探索したと言っていました、馬と、
犬そりにカラフト犬も用意してありますと言うので、万全な備えじあな若狭屋も元気かと聞くと、各地を回り両替の資金も用意したそうです、国後、エトロフは高田屋が出店をし、そこに、
代行して貰うそうです、

後は玄海屋と相模屋ので店が代行します、1月から2月は陸の孤島になり船の行き交いは出来なくなりますと言うので、何日も外にでれない日が続くそうじあよ、さてどんな風なのかなと言、
うと、聞こえるのは氷のぶつかる音と風の音で、それはそ不気味な音だそうです、一寸先も見えないそうで10間いくのにも苦労するそうです、耳、鼻も隠さないと、凍傷になりもげ落ちる、
と松蔵が言っていました、

ラッコの毛皮の防寒服が一番良いと言う事で、ロシアでは高値で取引されるそうです、ラッコは可愛い顔していますが肉食で、うに、貝類が好物だそうで腹の上に貝を載せて石で割って、
中身を食べるのでそうです、子育ても腹の上に載せてやるそうですよ、泳ぎはヘタなので魚を捕まえるのは不得意だと言っていました、冬は熊は冬眠していますので危険はありませんが、
雪解けは冬眠から覚めて腹が減っているので危険だそうです、

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