第77話

文字数 2,747文字


源三郎江戸日記(弟五部)77

盛んに作っています、それに金塊ですハポンは地金を交易しておりますがオランダとしか交易は許しておりません、オランダにも海運業をやっている者がいるでしょう、ロシアが直接は、
出来ませぬが、皇帝陛下の肝いりの商人がオランダ船をかり上げて東洋に回航して、オランダとロシアの混血に商いをさせてハポンと交易して地金を手に入れるのです、それをウラジに、
運び、

陸路この都まで運び西洋と交易するのです、オランダもエゲレスも清まで航海するには、アフリカの先を行くので一年近くかかります、それに比べれば、清の南側からウラジまでなら船、
で、10日もあれば行けます、そこから陸路を運ぶのですが、ウラジから清の東北部からモンゴルを抜ければ1月は縮まります、夏場で3月、冬場で4月でここまで運べるのではないでしょ、
うか、清国には領土問題は棚上げにして、

ウラジからモンゴルまでの通行は邪魔しないと約束させるのです、清国も自国の物が沢山売れて懐が豊になるなら邪魔はしないでしょう、最近清がハバロスク近くに増派したと言う事は、
馬賊を牽制するのには良い事になります、モンゴルはロシアの友好国と聞きます、通行は簡単に許可してくれるでしょう、さすれば、海路西洋に運ぶよりは全然短期間に運べます、熱い、
国にはからしと言う香辛料が取れます、

これも良い価格で取引できるでしょう、ハポンはオランダの商人、清国の商人であれば交易は許可しています、これを上手く行かせるにはウラジの港を大きくして帆船が直接岸壁に停泊、
させるようにする必用があります、又ウラジからここまでの間に馬が1日で行ける距離に拠点を設けて、代え馬を用意するのです、その馬は逆に行く時に一つ前の拠点に返すようにすれば、
馬を連れて旅する事はなくなります、

手紙などはその拠点から次の拠点までとどけて、更に繋いでいけば早く届ける事が出来ますと言うと皇帝がなる程、ウラジから同じ者が旅をするのではなく、拠点ごとに受け渡していく、
手法を取ると言う事じあなと言うので、ハイ、そのためには道が整備されている事が必須ですが、その区間ごとをそこに住んでいる者にやらせるのです、又文等は距離により料金を取る、
と言う事にするのです、

この拠点を運営する商売も成り立ち、町に住み着く者も増えていく事でしょう、中国の東北部は中国人とロシアの混血にやらせれば良いのではないですか、ロシアが直接やらなければ、
清も文句は言えないでしょうと話すと、なる程そなたにしてみれば鉄砲と同じように工夫次第では、簡単に西洋に比べて出遅れたロシアも追いつけるという事じあな、オランダと仲良、
くする事も大事な事じあなと頷いたのです、

内務大臣至急検討して良い方法を探して、実行に移せ、それにかかる費用はケチっては行かん、最初は投資と思えば、後に莫大な利が出る事になるでないか、あくまでも商人主導でやら、
せるようにせいと言うと、中々の策に御座います、源三郎殿に公爵の位を授けて陛下の臣にしてはいかがですかと言うので、源三郎がわたしはハポンの将軍に仕える身です、それだけ、
は勘弁して下されというと、

皇帝陛下がこのような者をハポンの将軍が簡単に手放すはずはないわ、ロシアにも知恵の達者も沢山いるじあろう、身分に限らず発掘すれば良いではないかと言うと、カテリーナ皇后が、
陛下の言われる通りですよ、これだけの知恵を授けてくれた源三郎に感謝しなさいと言ったのです、楽団が踊りの演奏をしだすと、皇后が立ち上がり手を出すので、踊りは覚えたばかり、
ですがと言うと、

構いませぬと言うので、立ち上がり真ん中に行き踊り始めると、中々上手ですよと笑ったので、恐れ入りますと言うと、ロシア語も上手ですよと言うので、半年の旅で覚えました、褒め、
頂いて恐縮ですと言うと、実は私は卑しい農奴の生れです、養子として貰われた先が貴族だったので、陛下の后になれたのです、他にも后がおりいつもいじめられていましたが、陛下に、
可愛がられてここまでのぼりつめました、

陛下がお隠れると今日の約束は反故になるやもしれませぬが、私が何とか守らせるように努力しましょうと言うので、宜しくお願いしますと言ったのです、しかし、平民である漂流民の、
為に9000キロかなたからここまで来るとは、源三郎は心ねが優しいのですねと言うので、何年も故国に帰れないのは気の毒です、それに、一度ロシアを見たかったのです、とてつもなく、
広い国で愕きましたし、

ハポンの北の果てよりも北にある国が、こんなに繁栄しているのには愕きましたと言うと、これも陛下の力によるものです、偉大な国王です、お使え出来てとても嬉しいですと笑ったの、
です、この後皇帝はなくなりこのカテリーナ皇后が女帝として王位につき、交易を盛んにしてロシアは益々発展する事になります、そのお陰かハポンはこの後120年はロシアからの南進、
を止める事が出来たのです、

何人かのロシアの貴族の夫人、娘と踊ったのです、内務大臣がここで皇帝陛下と皇后陛下は退席されますと言うので、全員が立ち上がり頭を下げたのです、その後も晩餐会は続き暫くして、
お開きになると、内務大臣が漂流民の赦免状を渡して、これを総督に見せれば直ちにハポンに送り返しますと渡して、アリサのご両親は明日赦免状を持たせて使者をたてるよ、旅から帰る、
ころにはここに帰って来ているだろう、

領地は直ぐに返還する事にする、この朱印状を代官に渡せば返還手続きをしてくれる、明日でも領地に村上閣下と行くが良いと手渡したのです、外務大臣がこれが2人の旅券ですと渡した、
ので受取り礼を言って宿舎に帰り、政吉達を連れて来てもらったのです、政吉に赦免状を渡してカムチャッカに今度行く便で三人は帰るが良い、みんなに10両づつ渡しておこう、政吉に、
後200両を渡しておく、

帰りの便の護衛の頭に100両を渡して無事カムチャッカまで連れて行ってくれるように頼むのだ、後の50両はロシアの銀貨に変えて、途中でジャガイモ、とうもろこし、小麦の種を手に入、
れて、函館の開拓村にいる風間小太郎に渡して、植えて試すように言ってくれ、これが小太郎宛の文じあ、後の50両は何かの時に役たたせよと言うと、閣下はと聞くのでわしはエゲレス、
フランス、プロシア等を回り、

オランダから船で帰る1年以上かかるじあろうが、上様には帰国は2年後になると言うてあるので大丈夫じあ、ここにいままでの経過を書きしるしておいた、これを上様に、これはわしの、
正室お玉に、これは川越藩の江戸家老宛てじあ、江戸に届けてくれるように玄海屋に言うてくれ、これは函館奉行に渡すのだと言うと、お気をつけてくだされませ、それでは一足先に、
帰国します、

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