第111話

文字数 2,708文字


江戸日記(弟五部)111

翌日はマリアの家族に挨拶して一路オランダのアムステルダムに向かったのです、別れる時はアリサとマリアは抱き合い涙を流して別れをおしんだのです、アムステルダムまでは馬車で、
10日の距離です、もう直ぐ旅も終わりですねとアリサが言うので、丁度3ケ月位だね、アリサがいてこの旅は大変助かったよ、ありがとうと言うと、楽しい旅でした、色んな事がありま、
したねと笑ったのです、

プロセインは森の多い国ですが、街道は良く整備されています、順調に旅を続けて8日目にはオランダ領に入ったのです、10日目にはアムステルダムについたのですが、王宮のあるハーグ、
に行く事にして、次の日にはハーグに向かったのです、早速外務省に顔を出して大臣に面会すると、よくおいで下された、長崎のカピタンから連絡が来ております、しかしここまでお出で、
になるとは愕きです、

我が国だけが日本と交易しています、国王陛下が見えられたら晩餐会を開くと言われておりました、明日に開きますので宜しく、お願いしたいと言うので、承知しましたと返事すると、
シュタイゲンベルガー クアハウス ホテルに部屋を用意します、直ぐ前は北海が見えます、職員がご案内しますと言うので、馬車にてホテルに行ったのです、部屋に案内されると大きな、
部屋です、

調度品も素晴らしく、歴史のある建物と部屋です、支配人がハーグでも有名なホテルです、一番良い部屋です、ゆつくりとおつかれを取って下さいと言ったのです、職員がどこかに案内、
しますかと言うので、アリサが私はここには詳しいので結構ですよと言うと、それでは明日の夕方に迎えに来ますと言うと帰って行ったのです、シャワーを浴びてサツパリして、一服し、
て町に出かける事にしたのです、

美術館や広場等の観光地を回ると、どこも花が一杯あります、花の名前を聞くとチユーリップと言う花だそうです、アリサがオスマントルコから入って来た花だそうで、一株金貨100枚に、
なる球根もあるそうで、チューリップの投機も盛んですよ、オランダはポルトガルから東南アジアでの香料貿易を取り上げて豊になった国です、おおくの美術品がこのハーグに集まって、
いるのですよと言うので、

家康公はこの国の実力を知っていたのかと言うと、イエヤスと言うので、今の政府を作った最初の将軍だよと言うと、そうですか、しかし今はエゲレス、フランスに押されています、いず、
れ追い越されるでしょう、栄華は長く続かないのですよ、エゲレスと海戦をやれば、オランダは負けると思います、そうなれば多くの植民地を失います、やはり海軍力を強固にしなければ、
これから先は没落していきますと言うので、

これからは、エゲレス、フランス、ドイツ、ロシアと言うわけか、オランダを通じて西洋の事情を手に入れ、油断しないようにしなければいけないねと言うと、ロシアがハポンと争わない、
ように祈りますと手を握るので、後100年はないと思うが、その後はわからないというと、二人とも生きていませんね、それなら良いですと笑ったのです、食事はホテルのレストランがい、
いですよと言うので、

ホテルに戻る事にしたのです、ホテルに戻ると支配人が夕食の支度が出来ましたら、お呼びします、最上階にレストランがあります、海に写る夜景は素晴らしいですよ、今日は魚を中心、
にした料理だそうです、ハポンの酒も出るそうですというので、それは有難いと言ったのです、食事の用意が出来たと言うので、レストランに行くと貴族と思われる人達が沢山います、

支配人がシエフを連れて傍に来て、ここのシエフは長崎の出島に3年いたそうですと紹介すると、日本語でクリスといいます、老中閣下においで頂きまして光栄です、長く西洋を旅され、
て日本食が恋しいでしよう、今日は長崎で覚えた海鮮料理を作りました、タイの塩焼きもあります、日本の酒も出しますと言うので、日本語でそれは有難いもう直ぐ日本に帰るので、
出島にことずけがあるなら持っていこうというと、

長崎の芸者のこきん姉さんに手紙を書きます、お土産も渡しますので届けて下さいと言うので、承知した後で部屋まで届けてくれと言うと、ありがとう御座いますと日本式に頭を下げた、
のです、2人が傍を離れると、今の言葉が日本語ですか、サツパリわかりませんと言うので、日本語は難しいのだよと言うと、どうしてと聞くので、たとえばどこかに行く場合は、行き、
ます、アムステルダムと言うだろう、

ところが日本語は、私はアムステルダムに行きますと、言う風な文法なので、なれないとわかりにくいのだよ、こんな文法は東洋でも日本だけなんだと言うと、何かおかしいですねと、
笑ったのです、酒をもってきてグラスに注ぐので臭いをかぐと、間違いなく日本酒です、アリサと乾杯して一口飲むと、辛口の酒です、アリサが軽い酒ですねと言うので、沢山入る、
と腰を取られるよと言うと、

でも美味しいと言ったのです、海鮮料理ですと大皿に盛り付けして出て来たので、みると、タイのお頭つきのサシミに、アジ、イカ、に貝の刺身が沢山並んでいます、わさびもついて、
いたのです、アリサが綺麗な盛り付けですねと言うので、醤油を入れてやり、その緑の練った物を少しつけて、醤油を少しつけて食べるのだよと言って、源三郎はそばにあった箸を掴、
こうやって掴むのだと教えると、

アリサがやりましたが、中々上手くつかめません、フォークで刺して食べなさいと言うと、箸を諦めて一切れ食べると、うわ~と目を細めるので鼻にツンと来ただろう、合わないなら、
緑の物はつけなくて食べなさいと言うとと、いいえ、つけますと言ったのです、源三郎が器用に醤油をつけて箸で食べて上手い、日本と同じ魚だと言うと、アリサもあくせん苦闘して、
いましたが、

箸でつかめるようになり、わさびにも慣れて来たみたいで、美味しい、美味しいと食べたので、箸の使い方を上手い、上手いと褒めると、これが箸ですか、記念に貰って帰りますと言、
ったのです、ガン、ガン飲むので、そんなに沢山のんではダメだよすこしづつ飲むのだよと言うと、大丈夫ですよと言っているうちに、段々ろれつが回らなくなって来たのです、まい、
ったなと言うと、

ろれつの回らない言葉で、何かを言っていましたが、テーブルに頭をつけて寝始めたので、立ち上がり前の皿をどかして、何か敷くものをと頼むと、小さな枕みたいな物を持ってきた、
ので頭に添えると、よだれをたらしているので、ナプキンで口を拭いてやったのです、支配人がやって来て、大丈夫ですかと言うので、酒は強いから暫くすれば気がつくよ、このまま、
にしておいてと頼んだのです、

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