第126話

文字数 2,797文字


江戸日記(弟五部)126

その背びれはゆつくりとこちらに近づいてきます、5つですので、5匹いるぞ、もう夏の終わりなんだろうと言うと、沖に浮いているブイに人が乗っています、何をしているのだ、足が、
すくんで動けないのか、みると女みたいです、まずいぞと言うと近づいたサメの尾ひれが回りを回遊し始めたのです、陸からおよそ200m位の場所です、立ち上がり洋服を脱いで下帯、
一つになり、

店にあった登り旗二つを外し、結び付けて腹に巻き、助けに行ってくると言うと、海に入り手前で腹に巻いた旗を足に結びつけ流して進んで行くと、回りを取り囲んでいたサメの輪が、
大きくなったのです、ブイにたどり着くと若い女が泣いています、サメは近づかないので、大丈夫だわたしが手を握っているので、背泳ぎで足だけ動かすのだと言うと、手を引いて、
海に入ると、

岸に向かって泳ぎだしたのです、サメは大きな魚と思っているのか進むと横にずれて、様子を伺っています、暫くして岸に泳ぎつき、もう大丈夫だと言って立たせると、抱きついて来、
て、ありがとう、ありがとうと言っています、仲間達が集まってきて、ベテイ良かったなと言って抱き合ったのです、まだサメはブイの回りを回遊しています、右側の離れた場所にも、
背びれが見えますが、

浮き沈みしますので、これはイルカみたいです、よし、サメを追い払おうと再び海に入り、イルカの方に泳いでいくと、仲間と思ったのか近づいて体を摺り寄せてきたので、背びれを、
捕まえると、いきおいよく泳ぎだすと、仲間5匹も着いて来たので、サメの方に誘導すると、近づき一斉にサメに向かって体当たりを始めると、サメが愕いて逃げ惑っています、イルか、
は勢い良くジャンプして海中に突っ込み、

体当たりを慣行すると、サメ達は沖の方に逃げていき、イルカがククククと鳴いて勝ち誇ったように一せいにジャンプしたのです、さつきのイルカに近づき頭をなでると、顔を近づけ、
てほほ擦りしたのです、ありがとうと体を叩いて陸に向かって泳ぐと、イルカ達も沖に泳いで見えなくなったのです、上がると制服来た男2人が傍に来て、お見事でした、ここの警備、
をしていますと手を出すので握手をしたのです、

あのブイには避難の為の小船を繋いでいた方が良いと言うと、ハイ、そうしますと言うので、夏の終わりになるとサメは陸地に近づくが、イルカを餌づけしておけば、サメを追っ払っ、
てくれるよ、餌はイワシ等の小魚で良い、漁師から貰えば良いと言うと、イルカはサメが嫌いなんですかと聞くので、そうらしい、サメはイルカが苦手なのさと笑い、マリアの処に、
戻ると、

何と無謀な事を心臓が止るかと思いましたよと言うので、サメは自分より大きい物は狙わないのだよ、目があんまり発達していないので、足に結び付けた旗も含めた大きい魚と思って、
よけたのさと言うと、バスタオルを出すので、腰に巻きつけて、下帯外して傘に縛り付けると、それはと聞くので、フンドシと言う西洋ではバンツと言われているものだと言うと、
フンドシですか、

腰に巻いてあるだけなのに、良く脱げませんねと感心するので、股の間を通して前に垂らし結ぶので取れないんだよ、いざと言う時は包帯代わりにもなると言うと、なる程フンドシ、
ですかと言ったのです、先程の女性が着替えて傍に来て先程はありがとう、私はベテイと言いますというので、村上源三郎で日本人です、こちらは私の案内をしてくれているマリア、
ですと言うと、

マリアです宜しくと挨拶したのです、横にいた男がベテイの婚約者ジヨンといいますと言うので握手をすると、ジョン婚約は破棄したでしょう、ただのお友達だわと言うと、助けに、
行かなかったからと言ってそれはないよ、あのサメの群れに飛び込んでいけないよと言うと、でも源三郎は飛び込んで助けてくれたわと言って、源三郎て呼んで宜しいと聞くので、
構いませんよ、

あの状態では誰も助けにいけませんよ、私はサメの習性を良く知っていたので、出来た事です、ジヨンを許してあげなさいというと、厭です、許して欲しいなら源三郎と勝負をして、
勝つたら考えなおしてもいいわと言って、お礼に夕食に招待したいのですが、マリアさんと一緒にどうですかと言うので、せっかくの招待です、喜んでお伺いしましょうと言うと、
何処に迎えに行けばと聞くので、

総督府の宿舎にいますと言うと、総督のお知り合いでと聞くので、ハイ、フリゲート艦で日本に帰る予定でしたが、任務で出航しましたので、戻って来るのを待っているのです、
20日で戻るそうなので、戻ったらここを離れますと言うと、そうですか、それではまだ暫くはいるのですね、色々催し物がありますので、ご招待しますわ、後で迎えにやります、
と言うと傍を離れたのです、

ジョンが明日泳ぎで勝負してくれませんか、このままだとベテイと婚約が破棄になってしまいますというので、私は泳ぎは上手いので勝てないと思いますよ、さらに悪化すると思い、
ます、他に得意な物はありませんかと言うと、それならヨットの競争はと言うので、どんな聞くと、小船に帆が一枚張った船で競争するのです、風向きにより真っ直ぐには進めませ、
んが、

目標地点に早く着いた方が勝ちになります、少し練習すれば操作できますというので、それが良いですねと言って、どんな手を使っても目的地に早くいけば良いのですねと言うと、
ハイ、船を泳いで引くか漕いでも良いですが、風を使わないと無理ですよと笑うので、それでは明日にここで勝負して勝てば元に戻りますね、私達は何を掛けますかと言うと、
金貨10枚でどうですかと言うので、

わかりました、そうしましょうと言ったのです、それではとジョンは離れて行ったのです、失礼な女ですね親しくもないのに、源三郎なんて呼ぶなんてと言うので、マリアもそう呼、
んでも構わないよ、一日一緒にいたので恋人同士みたいな物だろうと言うと、ハイ、それでは私も源三郎と呼びますと笑い、チョット待ってくださいと傍を離れて、ビーチの店に入、
り帰って来て、

これは男物の海水パンツで泳ぐときに履くものですと言うので、バスタオルの下で履いてバスタオルを取ると、良く似合いますと言うので、それでは少し泳いでくるよと海に入り、
勢いよく泳いで、ブイまで行き戻って来ると、すご~い、泳ぎは本当に上手いのですねと手を叩いたのです、あの店の奥にシャワーがあります、無料ですから浴びて来てください、
と言うので、

下帯と洋服を持ち店に行き、シヤワーを浴びてサツパリして洋服を着たのです、マリアが海水パンツは洗っておきますと受取り、籠にいれたのです、あのカフエで何か飲もうといっ、
て立ち上がり、海辺のカフエに入ると、マリアがぶどうジュース二つと頼み、来たので飲むと、これも冷えていてとても美味しいので、これは美味しい、これがワインになると渋く、
なるのかと言うと、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み