第48話

文字数 2,676文字


源三郎江戸日記(弟五部)48

次席家老が幕府の老中とて、我が藩に口出しするとは片腹いたし、これより、屋敷に立てこもり一戦交える、者共引き上げるぞと言うと、次席家老と取り囲んでいた10人が御座所を出て、
行くと、宗時がおのれ許すわけにはいきませぬ、それがしが討ち取り申すと言うので、急ぎかえり戦支度をしてきなされと言うと、承知しました、兄上宜しゅう御座いますなと宗時が言、
うと、

吉村が上意打ちを許すと言うと、ご老中お助成有難う御座ります、この騒ぎが収まれば、それがしが腹を切りまする、責めは私1人にてご勘弁くださりませというので、立派な覚悟じあ、
が腹を切る事はゆるさぬ、早く支度してきなされと言うと、それでは失礼つかまつると宗時は御座所を出て行ったのです、頼もしい弟を持ち宜しゅうござりますなと言うと、あれが後を、
継げば良かったので御座いますと言うので、

長男が後を継ぐのは武家の仕来りなれば、仕方ない事に御座る、しつかりしなされと言ったのです、それでは後ほどと言うと、御座所を下がり、山形に大砲一門に火薬を持ってきて来て、
くれ、鉄砲15丁を用意してくれと言うと、承知と言って傍を離れたのです、次席家老の屋敷に行くと、才蔵が中にはおよそ50人が戦支度しています、鉄砲10丁を用意していますと言う、
ので、

あの寺の五重の塔からは屋敷の中は丸見えじあな、才蔵山形達にあそこから、狙撃するように言ってくれと言うと、承知と言ったのです、船子が大砲を持ってきたので、飛猿に門に火薬、
を仕掛けさせ、宗時がくるのを待ったのです、宗時が25人の郎党を連れて来たので、奴らは50人いますぞ、まずは敵の鉄砲隊ほ壊滅させます、次に門を吹き飛ばし、中に炸裂弾を打ち込、
みます、

これで約半分は戦闘不能になりますぞ、後は突撃して殲滅いたす、刀は峰を使って肩手足を叩き潰すのです、刃は油で直ぐに切れなくなり、体に食い込んでとれなくなる恐れがあり逆に、
戦では危険です、とどめは刺してはならぬとみんなに言い聞かせたのです、くれぐれも怪我しないようにと言うと、手ぬぐいを結びつけた棒を振ると、どか~ん、どか~んと15連射して、
門の内側で構えていた鉄砲隊が肩を撃ちぬかれ、

転がったのです、次席家老に配下が宗時様は沢山の鉄砲をもっています、わが鉄砲隊は壊滅しましたと言うので、おのれ、慌てるなこちらはまだ40人いる、敵の手勢は30人足らずじあと、
言うと、門の前に大砲を構えていますと言うので、大砲は軍船から運んだのじあな、門が破られたら一気に打つてでるぞ、どうせわれらは死罪じあ、目にもの見せてやれと言うと、お~、
と声が上がったのです、

源三郎が次に旗を振ると、飛猿が導火線に火を付けたので、時をまって七衛門が放て、と号令するとどか~んと音がして、門に向って玉が飛んで行き、大きな爆発音がして門が木っ端に、
吹き飛んだのです、つぎに船子20人が炸裂弾20発を門の内側に集まっていた者に打ち込むと、どか~ん、どか~んと破裂してそばにいたものが吹き飛んだのです、宗時殿出番でござるぞ、
と言うと、

宗時が者共行くぞというと、配下を含めて屋敷の中に突入して乱戦が始まったのですが、次席家老の配下は恐怖のあまり逃げ惑ったのです、殆どの者が転がされると、宗時がみんなやめ、
よと言うと、残っているのは次席家老を含めて数名です、宗時がしれもの覚悟しろと言うと、次席家老が刀を抜き切りかかったので、宗時が横に刀で払うと、ぐわ~と言って前向きに、
倒れたのです、

後の配下は刀を捨てて、そこにひざまついたのです、源三郎が次席家老の首筋に指を当てると絶命しています、次席家老は討ち取られた、全員武器を捨てて出て来いと言うと、隠れて、
いた者が出て来て、ひざまづいたのです、才蔵が医師を連れてきたので、キズの手当てをさせて、次席家老の身内はいるかと聞くと、息子の一郎に御座いますと言うので遺骸は奥に寝、
かせて、

野辺の送りをせよ、藩主に反抗した罪により、本来なら死罪じあが、特に目こぼししてやる禄は半減とし、そなたに跡目を継がせる、半年謹慎せよ、二度と、目こぼしはないぞと言うと、
寛大な処置有難う御座ります、二度と反抗はいたしませんと言ったのです、医師がキズは浅く命には別状ありませんと言うので、100石以上の者は全員禄を半減として、謹慎半年とする、
屋敷に引き上げて謹慎せよと言うと、

銘々が屋敷を出て行ったのです、一朗に早急に門を修復せよと言って、宗時どの勝どきをと言うと、宗時がエイエイオーと声をかけて、みんなで勝どきを上げたのです、吉村殿を助けて、
治世に励みなされ、人事を刷新して若手を登用し藩政改革を行いなされと言うと、お燐の散在がなくなれば十分財政は立て直せますと言ったのです、それでは帰って戦勝を祝い配下の者、
を慰労いなされ、

伊達家にお咎めないように、上様にはよしなに報告しておきますというと、色々と有難う御座ります、今後は騒動がないように治世に精進しますと言うと、配下を連れて城に向ったの、
です、宗時は吉村に総てを報告して、兄上これからは私が傍で支えますぞ、何でも言うてくだされと言うと、主席家老がわたしは隠居します、宗時様を主席家老に向えくだされと言う、
と、

あいわかった宗時、そなたが主席家老となってくれと言うと、承知いたしました、人事を刷心して若手を登用して、藩政改革を行いますと言うと、たのんだぞと宗時の手を握ったのです、
源三郎達は居酒屋に入り、これで仙台藩の仕置きはおわりじあと杯を傾けたのです、小太郎達もよくやったと言うと、何のこれきしの事と言ったのです、七衛門ご苦労じあったと言うと、

これから伊達城下で蝦夷入植者を集めます、参加する者には支度金10両を渡し、3年の奉公とし、入植後の日当は一日ニ朱とし、1月20日働き後は休みとします、月に40朱、2両4分となり、
一年で30両となります、このうち10両は預かり金として、3年の年季開けに30両を渡す事にします、家賃、食費、着物、等は生活費を貰った給金の中から出すようにします、冬は開拓、
できないので、

鮭、かに、にしん等の漁をさせます、100人程あつめますというので、すでに30人は集めてある、悪い事をした者じあが、同じ扱いにせよと言うと、承知しました、それでは後70人を伊達、
南部、弘前、蝦夷で集めましょうと言ったのです、資金は没収金2万両があるぞと言うと、それにわたしが1万両を出して3万両としましょう、100人で年3千両、3年で9千両に、その他が5千、
両くらいで、

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