第118話

文字数 2,865文字


江戸日記(弟五部)118

くそ~、ジョージの奴と言うと、部屋を飛び出して行ったのです、会社に行って、ジョージはと聞くと、今日から3日間ロスの予定です、と秘書が言うので、部屋に入り、くそ~5000枚の、
金貨だぞ、さては持ち逃げしたなと言って、部下を呼び、ジョージは本当にロスに行ったのかと聞くと、ハイ今朝船でパナマに行かれました、陸路西海岸に出て、船でロスに行くとの事、
でしたがと言うので、

船の手配をしろ、わしも追いかけるぞと言うと、わかりました船を押さえますと部下が言ったのです、暫くして秘書が間違いなく朝一番の船に乗ったそうです、パナマ行き2便の客船が後、
2時間後に出るそうですと言うので、馬車を回せと言うと会社を出て港に向かい、パナマ行きの客船に乗ったのです、隣の桟橋にフリケート艦が横付けしているので、船長にあのフリゲー、
ト艦はと聞くと、

アーサー伯爵がオーストラリアに、赴任するので、牛、馬と囚人を乗せて4日後に出航するそうですと言うので、アーサーか、奴のお陰でわしは罷免されたのだ、オーストラリアの開拓等、
そう簡単に行くものかと呟き、アーサーの奴め今に見ていろ、まずはジョージからだと言ったのです、源三郎は3日間近くを見学して回りましたが、多くのレンガ作りの建物がならび馬車、
と人が行き交い、

町は賑わっています、北アメリカには、どの位入植しているのか聞くと、全土でおよそ1000万人は下りません、これからは西海岸への入植が進むでしょう、北側は牧場、農場、南は綿畑、
が広がり、町~町には幌馬車の拠点が発達しています、砂漠地帯で金鉱が発見されたそうです、これから先も多くの人が西洋から移住し、アフリカからは黒人が綿畑の労働力として連れて、
来られるでしょう、

今は13州ですが、全体の入植が済めば50州以上になると思われます、価値のない砂漠地帯は殆ど国有地ですが、金鉱が発見されたので、採掘権利を国より買う人が増えており、税収が増、
えているそうです、閣下が言われた通りになりましたね、5つの州の他も独立の気運が高まっているそうです、陛下が緩和政策に代えて、5州は大幅な自治をみとました、自衛の州兵も認、
めています、

これが拡大して後半世紀もすれば連邦制として独立を認めざるを得なくなるでしょうが、陛下がお隠れになれば、又紛争になるかもしれません、それまでにはオーストラリアも入植が進、
んでいると思いますと言うので、伯爵はアメリカ独立後はオーストラリアも、独立させようとお思いなのですねと言うと、そうですイギリスの植民地政策が、長く続くはずはありません、
いずれは独立を認めざるを得ないのです、

わたしはオーストラリアに骨をうずめるつもりです、アメリカをはじきだされた者が多くオーストラリアに来るはずです、新天地を開拓できる等は男みよりにつきますよと笑ったのです、
前総督のカーネルが同行する警護の部下にジョージはわしの金を持ち逃げしたと言うと、ジョージさんがですかと愕き、なぜロスに向かったのですかね、持ち逃げするならヨーロッパに、
逃げるのではと言うと、

奴はロスから捕鯨船に乗りインドか東南アジアへ行き、その金で商売をやるつもりだろう、何としても取戻さなくてはと言ったのです、愛人のメアリはこのままいればカーネルに殺され、
るわ、この銀貨をもってヨーロッパに行こう、不正の金だから告発は出来ないわと言って、馬車を呼び銀貨の袋を積み込んで、ロンドン行きのポルトガル船に乗りこんだのです、この頃、
はすでに1日1便がポルトガル、フランスを経由してロンドンまで就航していたのです、

源三郎達は4日後に荷物の積み込みがおわり、一路オーストラリアへ向け出航したのです、カーネルはロスに着きジョージの行方を尋ねると、ニューヨークへくじらの油を運ぶために港、
で差配していると言うので、何いるのかと言って、案内させると、伯爵どうして此処にと聞くので、しらばくれるな、わしの金貨を何処に隠したと言うと、何の事ですかと尋ねるので、

メアリに渡したブランデーに眠り薬を仕込み、金を奪っただろうと言うと、そんな馬鹿な確かに年代物が入ったので渡しましたが、眠り薬なんて入れていませんよと言うので、そんな、
はずはない盗まれたのだ、あそこにある事はメアリとお前しか知らないのたぞと言うと、わたしが盗んだのならこんな処にグズ、グズしていませんよと言うので、ならば誰が盗んだの、
だと言うと、

とりあえず事務所にと言って、2人で事務所に行き応接に座ると、わたしが伯爵を裏切るわけありませんよと言うと、しかし、あのブランデーを飲んで朝までメアリと応接間の椅子に、
寝ていたのだと言うので、人が入った形跡はと聞くと鍵はかかっていたと言うので、私もあの部屋の鍵はもっていませんよ、ボスがもっていたのなら、後は管理人の合鍵だけですと言
つて、

鍵穴から眠り薬を散布して、盗みに入る手口があると、聞いた事があります、恐らく、管理人を眠らせ、ボスの部屋の鍵穴から眠り薬を散布して、寝入った所を押入り、盗んだのでは、
ないですか、だとすればボスが多量の金貨を持っていると知っている者になります、もし、その部屋になければ、会社かボスの屋敷を狙う積もりだったのでしょう、そこにあると始め、
から知っていたのではないのですよ、

何か気づいた事はありませんかと聞くと、海岸にはアーサーのフリゲート艦が停泊していたが、まさかアーサーがと言うと、アーサー伯爵はボスが隠している事を知っていたのですか、
と聞くと、確証はないが疑っていた事は事実だと言うと、名うての泥棒を使ってやったのですよ、直ぐに帰り調べましょうと言うと、捕鯨船に乗りパナマに向かい、油の移送は部下、
に任せて、

急ぎ大西洋側に行きニューヨークに戻ったのです、すでにフリゲート艦は出航した後です、アパートに行くとメアリはいません、管理人に聞くと3日前から姿を見ていないとの事です、
3日前不審者をみなかったかと聞くと、いいえ、異常なかったですと言うので、嘘をつくなと言うと、すみません、夕方8時から寝てしまったみたいで、気づいたら朝でした、夜の8時、
から次の日の朝までは、

誰がこのアパートを出入りしたか分かりませんと言うので、わし達と同じだと言うと、わしの部屋の合鍵はと聞くと、前の箱にありますと見せたのです、ここに侵入して合鍵を持ち、
わしの部屋に眠り薬を散布して眠らせ、奪ったのかと言うと、外に出て少し離れたカフエに行き主人に3日前に不審な人物を見なかったかと聞くと、店を閉めた後に店の前に馬車が、
止っていましたがと言うので、

どんな連中が乗っていたと聞くと、金髪の紳士に若い男2人が馬車に乗り、東洋人の男が呼びに来て、あのアパートに入り、なにやら袋を担いで馬車に乗せ海岸の方にいきましたよ、
夜中に何を運んでいるのかと不審に思いまして、警官に知らせましたが警官が来て、港を調べたそうですが、令状を持った男に極秘捜査なので口を出すなと言われたそうですと言っ、
たのです、

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