第115話

文字数 2,935文字


江戸日記(弟五部)115

翌日はアリサと買い物に行き、沢山のお土産を買い込んだのです、夕食が終わり部屋に行くと、いよいよお別れねと言うので、又会えるよと言うと、ハイ、と唇を重ねるので抱きしめて、
激しく燃え上がったのです、ところで医師に見て貰ったのと聞くと、いいえ、でもいいの、今度会った時に教えてあげるわと指を絡めるので、再び燃えあがったのです、翌日はいよいよ、
出航です、

船着場に行くとアーサーが船に乗っており、アリサにそれでは元気でとキスをして、船に乗りこみ、船が岸をはなれて川を下ると、アリサは涙を流して手を振り続けていたのです、海に、
出ると、大きなフリゲート艦が二隻停泊しています、一隻に乗り込むと、イギリス兵が整列して2人を出迎えたのです、荷物を積み替えおわると伯爵が出航せよと命令するとイカリが上、
げられ、

帆がいっぱいに張られると、船は白波をけたてて進んで行ったのです、アーサーが長い旅の始まりです、気楽にいきましょうと言うと、暫くは甲板で海を眺めていましたが、島影が見え、
なくなり、船室にいきましょうと言うので降りて行くと、士官が閣下はこちらの部屋を、使って下さいと言うので中に入ると、まるでホテルの部屋みたいです、荷物を置き一服している、
と、士官が総督の所に案内しますと言うので、

ついて行くと前方に大きな部屋があり、大勢の士官が座っています、全員立ちあがり敬礼するので、お世話になりますと頭を下げると、総督が日本の外務大臣閣下だ、オーストラリアま、
で同行される、みんな自己紹介せよというので、艦長のミゲル大佐です、ご来艦を歓迎しますと言うと、次々に挨拶したのです、それでは持ち場にと艦長が言うと、それぞれが部屋を出、
て行ったのです、

非番の者が残ったので、アーサーがビールを持って来いと言うと、当番兵がビールとつまみを並べたので、航海の無事を祈ってと乾杯したのです、アーサーがこの船は何処を見ても良い、
ですよ、良く見て参考にしてくだされと言ったのです、艦長が当初はアメリカ大陸の西海岸からオーストラリアのコースでしたが、計画を変更してまずは東海岸のニューヨークに行き、

囚人と牛、馬、等を乗せて、アメリカ大陸を南下して太平洋に入りオーストラリアへ向かいます、西海岸はあまり開けていないので、ニューヨークを見られたほうが良いとの総督の意見、
ですと言うので、私は構いません、みなさんにお任せしますと言うと、こちらの方が半月は早く目的地にいけますと言ったのです、これから西に行きますが、ポルトガル領、マダレナで、
水、野菜、果物を補給します、

あとはバミューダ諸島で補給して、次がニューヨークです、途中嵐にあうかもしれませんが、その場合は嵐を避けて、迂回する事になります、時々砲撃の訓練をやりますと言ったのです、
船は酔いませんかと聞くので、大丈夫ですと言ったのです、5500キロですので、平均7ノットとして20日の計算になりますが、真っ直ぐは進めませんので、役1月かかります、風具合で、
は14ノットを出す事が出来ます、

幸いこ時期大西洋は東からの風が多いですから、最速20日位でいけるかもしれませんと艦長が言ったのです、日本にはロンドンからアメリカ回りの北西航路でいけば14000キロですから、
約60日ですから2ケ月と言う事になります、ロンドンからアフリカ、アジア回りですと約18000キロあり、90日となり約3ケ月となります、この船ですと従来に比べて2ケ月は早く行く事、
が出来ますと言うので、なる程凄い速さですねと愕いたのです、

バミューダ諸島はイギリスの植民地です、この海域は魔の海域と呼ばれ、多くの船が難破する場所です、浅瀬が多く船が座礁し易いので特に警戒しなければなりませんと言ったのです、
それでは操舵を見てきますというと艦長は部屋を出ていったのです、伯爵と2人になったので、ニューヨーク経由にしたのは何か目的があるのでしょうと聞くと、実は虚偽の報告で前、
総督と海軍長官が罷免されましたが、

新総督が赴任して詳しく調査したところ、問題の発端は税を上げた事により紛争が激化したのですが、陛下は従来の5%の値上げを指示したにも係わらず、前総督は15%を値上げしていた、
のだそうです、しかし、本国に納入したのは5%を納めたのみで、残りの10%は納入されていないのです、前総督はあくまでも5%を値上げしただけだ、大陸軍が独立する為に嘘をついてい、
ると言い張っていたのです、

隠匿しているのではないかと前総督の屋敷始め関連場所を捜索しましたが、それらしきものは発見できずに、虚偽の報告をしたとして罷免されただけで、隠匿は証拠なしで裁判で無罪と、
なり、放免されたのです、陛下は搾取していれば、それはオーストラリアの開発に使っても良いと言われているのです、ニューヨークに3日留まり、もう一度捜索する為に寄る事にした、
のですと言うので、

前総督今どうしているのですかと聞くと、ニューヨークで捕鯨の会社をやっています、捕鯨船5隻を所有していますが、これは総督になる前に起した会社で、このために搾取した金を使っ、
たとは思えないとの事なのです、クジラから取った油をアメリカで販売しているそうですと言うので、それで、いくらくらい搾取したと思われるのですかと聞くと、3年間ですから、金貨、
にしておよそ5000枚位と思われますと言うので、

莫大な金ですねと言うと、北アメリカの13の州からの税の10%ですので、少なく見積もってです、もっと多いかもしれませんと言ったのです、屋敷や会社にもないとすれば、後は女の処し、
かありませんがと言うと、それも調べたそうですがなかったという事ですと言うので、一旦どこかに隠匿して、今は戻したかもしれませんねと言うと、ハイ、それで抜き打ちにやれば出て、
くるかもしれませんと言うので、

この船が入港すれば又隠すかもしれませんと言うので、そうなので、直接ニューヨークにはいかず、一旦ビーチ島に停泊して、船を乗り換え密かにニューヨークに行き抜きうちに査察しま、
す、ここに裁判所の令状があります、何処でも調べられますと言うので、最初に査察した場所に無ければ、直ぐに隠しますので、確定してからでないと無駄になりますと言うと、しかし、
どうやって探せばと言うので、

見つからない良い方法があります、おそらく、女の場所だと思います、どこかに愛人がいるはずです、そこに忍び込み探すのです、知られないように鍵穴から眠り薬を散布して、眠った、
所を鍵を開けて、探せば良いです、おそらくベットの下かクロークの、衣装箱に上に衣類をつめてしたに金貨の袋を隠してあるはずです、厳重にすればそこにある事がわかりますので、
意外と簡単な場所に隠すのが、

盗っ人の習性です、もし泥棒に入られても、泥棒は宝石箱か引きだしの金を狙います、そこに無ければ探しますが、そこにいくらかおいておけば、それを盗んで退散しますよ、そうして、
いるはずです、発見したら残さず運び出して、知らぬ顔をしていれば良いのです、隠匿した金なので告発は出来ませんと言うと、なる程それは良い方法ですね、して眠り薬は何処で手に、
いれるのですかと聞くので、

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