第104話

文字数 2,665文字


江戸日記(弟五部)104

オーストリアの人と聞くと、フランスの学校で同じクラスになったの、彼女のお父上も外交官でフランスの公使館に勤務していたのよと言ったので、何回かは来ているのと聞くと、二回、
きているわ、彼女もロシアに二回来たのよ、会うのは7年振りかしら、幸せなら良いのだけれどと言うので、相手はと聞くとウオルター子爵と結婚して彼女の名前はマリアよと言ったの、
です、

何か心配事でもと聞くと、父が流刑になる前に手紙が来て、子爵と上手くいってないと手紙に書いてあったの、父が流刑になったのでマリアにかまえなくなったのよ、自分の悲劇を知ら、
せる訳にもいかず、疎遠になってしまったの、だから是非来たかったの、ごめんなさいと言うので、いいのだよ、明日は早速尋ねてみるといいと言うと、ハイ、元気ならよいですねと言、
ったのです、

アリサの父上の不幸は知っているのと聞くと、多分知っていると思うわ、それから気を使ったのか便りはなかったのと言ったのです、ここは温泉場なので良いレストランはないわ、この、
ホテルのレストランが一階にあるのでそこで夕食を取りましょうと言うので、承知したのです、窓から眺めると深い森の中で、あちこちから白い煙が上がっています、あの丘にあるのが、
皇帝の保養所なのと聞くと、

そうです、大きな別荘ですよ、オーストリアはハンガリーも一緒で大きな国だったのですが、ハンガリーは独立したので、勢いは無くなってきています、ここはブロセイン系が多いのです、
よ、プロセイン語は何処でも通じます、フランス語もウイーンでは大体通じますよと言ったのです、今この国はどうなっていねのと聞くと、プロテスタント教徒が迫害されていると聞くは、

マリアはプロテスタント教徒なので、それが災いしているのかもしれないと言うので、同じキリスト教なのに困った事だねと言うと、もしそうなら、離別させてロシアに連れて行きたいと、
言うので、ともかくマリアに会って話を聞くと良いと言ったのです、揉め事に巻き込んでごめんなさいと言うので、良いのだよその為にアリサと旅をしているのだよと笑ったのです、

翌日は半日でウイーンに着きアリサの知っているホテルに宿を取ったのです、私は適当に観光しているから、アリサは友達に会ってくるが良い、夕方にはホテルに戻るので、何かあれば、
おしえてくれれば良いと言って、金貨100枚を渡して金がかかる事もあるかもしれないので、もって行きなさい自由に使うが良いと言うと、ありがとう、お預かりしますと受け取ったの、
です、

アリサは馬車を呼び出掛けていったので、源三郎も馬車を頼み適当に観光地を回ってくれと頼んで、金貨3枚を渡すと、こんなに良いのですかと言うので、遠慮しなくても良いと言った、
のです、先ずはシェーンブルン宮殿と庭園に行きましょう、宮殿の中にははいれませんが庭園の傍まではいけますと言うので、頼んだのです、馬蹄にプロテスタント教徒が迫害されて、
いると聞くがと言うと、

ハイ、多くの教徒がプロセインに、移住しているみたいです、プロセイン系に多いのですよ、プロセインと争いにならなければ良いのですが、この国の半分はプロセイン系です、これを、
続けると国の半分は、ブロセインになってしまいます、陛下はどうされたのですかねと言うので、カソリックの司教に、脅かされているのだろうと言うと、今の司教は腹黒いと聞きます、
そうかも知れませんと言ったのです、

ここくからは馬車は乗りいれられませんが、金貨1枚を払えば庭園までは行く事が出来ますと言うので、宮中は金儲けしているのかと言うと、財政は火の車なのだそうで、多くの施設を、
解放して、入場料を取っていますと笑ったのです、入り口に行きローマ金貨1枚を出すと、どうぞごゆっくり、中にはカフエもあり軽食もありますが、宮殿には入れませんと言うので、
わかったと言ったのです、

中に入ると広大な庭園で池があり色んな花や木が植えてあります、大勢の人が中を見て回っていたのです、1人の白髪の騎士が近づいてきて、珍しい剣をお持ちですな、東洋の方ですか、
とフランス語で話すので、ハポンから来ましたと言うと、愕いています、ここの衛士ですかと聞くと、ハイ、と返事して、見学の邪魔はしませんが、説明が必要なら案内します、勿論、
無料ですよと笑ったのです、

歩きながら、ここは皇帝家の夏の離宮なのです、ヨーロッパで最も美しいバロック宮殿 および庭園に数えられます。1569年にハプスブルク皇帝家の所有となり、皇帝 フェルディナント、
II世の皇妃が1642年、ここにプライベートな小宮殿を建設したのです、ご存知と思いますが、宮中も財政は火の車でして、解放して少しでも財政の足しにしょうと言う訳ですと言うので、

色々西洋を回ってきましたが、色々な戦いで戦費を使い、何処の国も財政は大変見たいですなと言うと、そうですか、列強は植民地の利権で争っているみたいですなと言うので、オースト、
リアは植民地はないのですかと聞くと、山国で海がありませんので海軍は保有していません、植民地獲得は難しいですよと言うので、すこし休みましょう、公務中ですがビールはいかが、
ですかと聞くと、

そうですか、それは助かります、ご馳走になりますかなと言うので、庭のカフエに座り、ビールとつまみを頼み杯を重ねたのです、あなたはハポンの騎士ですかと聞くのでハイと返事する、
と、あなたですな、ローマの大司教の不正を暴き、20人の傭兵を殲滅したと言うのはと言うので、黒いネズミはイエスに変わって懲らしめておきましたと言うと、村上閣下ですなと言うの、
で、

そうですと頷くと、わたしはヨゼフ男爵ですと手を出すので握手をしたのです、是非皇帝にお会い下されというので、非公式なのでお手を煩わせるわけには行きませんと言うと、あなたの、
事は皇帝陛下はご存知です、オーストリアにきたら是非会いたいとおうせられていましたよ、丁度この宮殿においでです、今から拝謁をお願いしたいと言うので、それでは、馬車に荷物、
がありますので取りに行きますと言うと、

ここに乗りいれさせましょうと言うと、衛兵を呼び馬車を連れてくるように指示したのです、馬車が来たのでヨゼフが一緒に乗り玄関まで行きましょうと乗りこんだのです、玄関に行き、
馬車を降りて、袋に小判100枚をつめてヨゼフに渡して、これはハポンの金貨100枚です、殆ど金で出来ています、皇帝陛下に寄進しますと言うと、これは皇帝陛下がお喜びになります、
ありがとうと受取ったのです、

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