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文字数 667文字

「間に合わなかったか・・・」

 俺は反政府組織、世界政府どちらの潜水艦であっても、同じかと全てを諦めかけていた。
最早、スミスも俺も捕まるなと思ったのだ。
 潜水艦の上ハッチを開けて現れたのは、
河野さんだった。

「よう!キリン、ユニコーンお困りの様だな」

とニヤニヤ笑って言った。
 俺は事情が飲み込めなかった。
何故、河野さんが、ここに。
どうやって?と考えていると、

「乗れ!そいつは、放っておいてな。
俺達には関係無い」

と、スミスを見て言った。

「どうしてここに?」

と、俺は河野さんに大声で聞くと。

「説明は後だ。お前ら反逆の罪で、追われる身だぞ。そう無線で言ってやがる。
見つけ次第、殺せとな。こりゃヤバイよ。
確保じゃない、始末しろと言われてるんだ」

「えっ?!じゃ、どうするの河野さん。俺達を捕まえるの?それとも、逃してくれるの?」

「まあ、乗れや。それから考えよう」

と河野さんはニヤニヤ笑うだけだった。
最早、手は残されていなかった。
 すると、スミスが水を被り気が付き。

「おや、本当のお仲間かな?
私は私で脱出する。逃げるんだな」

と立ち上がった。
 そして、フラフラと歩き出し。何処かのドアを開けると消えていった。
 俺と龍二は、兎に角梯子を潜水艦に掛けると乗り込んだ。潜水艦は急速潜航した。
海に出ると頭を出して航行していた。
窓から水面が見えた、俺達は艦橋にいた。
 すると河野さんが、

「この艦は200年前のものを修理して使っているのでな。長くは潜れないんだよ。
いや〜、ここまで来るのに時間がかかったよ。3日も使った。ヨーロッパまで来るのも、
一苦労さ」

と言った。
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