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文字数 653文字

 東京は完全に壊滅していて、まったく新しい町を作ったのだ。
放射能の除染に20年かけたと聞く。
俺の知らない歴史を、外国で学ぶ事となったのを思い出した。
 車が2台来た、1台はグレーのワゴン車で普通だった。もう1つも、やはりワゴン車で何やら派手な装飾がしてあった。
サンドイッチ屋かな?と思った。
 男達が車から降りて来た。

 俺の連れの1人が、その者達と何か話していた。二人でタバコを吸っていた。何とも不思議に思ってしまった。まるで時代劇の1場面だ。
まったく何なんだこの展開は。
 すると、戻ってきた連れの男は、

「ドイツに行く。列車が1番安全との事だ。
民間人が多いのでな」

と言ってる側から、2台の車は帰って行った。

「あれ?連れてってくれないの?」

と聞けば。

「IDと旅券をくれた、後は知らんとさ」

「はぁ〜、つれないね」

と俺達は、歩いて近くの地下鉄の駅から、地下鉄に乗り。そして、メーンステーションへと、辿り着いた。特に警察や公安らしき者達はいなかった。世界は平和、かりそめでも平和でなければならないのだ。

 俺達はマークされていても、本部に行くまでは手を出してこないと言う訳だ。
俺達は賑やかな駅で列車に乗り。ゆっくりと、列車の旅を楽しんだ。
 俺が焦って、速く速くと思っているのに。
二人の連れは何故か、妙にのんびりした雰囲気と一種の緊張感を持っていた。

 彼らにとっては日本人の戦闘員など、どうでもいい事なのかと、イライラしていたが。
 深く冷静に考えると、二人はこの救出作戦が罠で、ユニコーンは人質と捉えているのだなと思えた。
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