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文字数 656文字

 何を言ってるんだこのおっさん。夢のような話の為に、ドラゴンを裏切らせたのか?
 やはり世界政府は馬鹿ばかりだ。

「その為に、ドラゴンをさらったのか?」

と俺が聞くと。

「そうだ」

との答え。

「ほう、ドラゴンは裏切ったと思ったが。
どうやら、あんたらのバカ話に付き合って無駄な事をさせようと言う作戦だったのかな?
あはは、済まない。潜入作戦を失敗させちまって」

俺は、ふざけるように言った。すると、

「う〜ん、大山君、君から説明してくれないかね。君の息子は人を不愉快にさせる天才だね。
ああ、そう言う天才は生まれていたんだね。
フフフ」

と笑いやがった。俺はカーッと頭にきた。
 だがドラゴンが冷静に、

「キリン、と呼ばれるのは嫌みたいだな。
寛、お前は安心薬が切れた時どんな気分だったそして、それ以前との自分との違いを憶えているか?」

俺は突然の質問に、冷静になり。

「な、何?!そうだな。まあ、気分爽快とは言えなかったよ。だが現実が見えてきて、不快になり。そして戦う気持ちが芽生えた。
まあ、そんなところかな」

と答えてしまった。するとドラゴンは、

「そうだ安心薬は人の能力を制限する。
いや、伸び代を摘み取るんだよ。
脳に与える薬効は計り知れないんだ」

と言った。

「待った待った。それは既に俺達の闘いで解決済みだ。今は水道に安心薬は入れてないから、飲みたいやつは自販機で買って飲めばいい。
これから天才のオンパレードじゃないのか?
えっ?!そう言ったのは、あんたらだぜ!
ドラゴン!」

「そうだ、そう思っていたが。一度摘み取られた能力は戻らない。それに・・・」
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