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文字数 674文字

 俺は委細構わず。

「売買は犯罪ではない。君の罪は罪を認めた事だ。ボランティアか強制労働で、手を打ったのだろうが・・・・」

 俺達二人は外へと連れ出された。
廊下に出されると、腕を掴まれ俺と龍二は外に放り出されるかと思えば。部屋へと連れてゆかれた。そして、外から鍵をかけられた。
 そこは書斎の様な部屋だった。
窓際に大きな机があった。そして広い部屋には応接セットもあった。龍二は、

「裁判長・・・。俺達の会う人の部屋だな」

と言って。飾ってあるものや本を物色していた。俺は怒りがおさまらずソファーに、ドデンと座った。10分もすると、別のドアが開いて裁判長がドカドカ入ってきて。
扉を閉めると鍵をしめ、机の椅子に座り。

「おい!ユニコーン。何故、そのバカを連れてきた!危うく私の立場まで悪くなるところだ」

と怒鳴った。龍二は、

「すみません。今日帰国したもので。アジトに行く暇が無くて」

「そんなチンピラ放り出して、歩いて帰らせればいいんだ!」

と言った。俺はチンピラ呼ばわりに、カチンときて。まあ、一応大人対応で、

「あの〜、コードネームのある。A級指名手配犯なんですけど。キリンです」

と言うと。

「分かっておる!」

と言われた。

「いえ、お年なので忘れたかと。でもあの裁判は酷いですね。判決有りきでしょう」

「なに〜!」

裁判長は立ち上がった。
 そしてウロウロすると、

「ここまで来るのに何年かかったと思うのだ。いや、何十年だ。AIの裁判は一瞬で決まる。裁判など開かれずに、更生院やその他の施設送りも多かったのを、私達が運動をして。
ようやく、人による裁判が開かれる様になったのだぞ!」
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