第3話・真実、早野寛の終わり

文字数 690文字

 キリン、それが俺のコードネーム。
 簡単には信じられないな・・・。

 ✳ ✳ ✳ ✳

 俺は彼に付いて行って。案の定、外層民街へと連れて来られた。
どうやって入るのかと思えば、ゲートを潜って簡単に入れた。ロボット警備は俺を止めもしなかったし、IDの提示も求めなかった。
何なんだこいつら、ロボットを買収でもしているのか?俺は、とんでもなく頭が冴えていた。
今までの自分が、自分で無かった様な気がしてきた程だ。
 そして、何かしらの確信を持っていた。
これが本当の俺なのだと。

 昨日、連れて行かれた家とは違う家に通され。更に地下へと続く長い階段を下りた。
階段には上に蓋があり、外から誰かが鍵を締めるのが聞こえた。
そして、何かしらの物をずらして塞いでいる音も聞こえた。俺はハードボイルドの映画を観ている感じだった。
 違うのは俺が主人公と言う事だった。

 長い階段を下りると、そこにはコンクリートの床が現れ。そして何かの機械が至る所にあり電気がついていた。つまり動いているのだ。
 秘密組織?直ぐに分かった。
それとも国の施設か?
 そこには何人かの綺麗な!
小綺麗な作業着を着て、マスクをして、何かの機械を修理したり、分解している人がいた。

 それが機械の修理だと分かるのは。
我々は小学生の頃より、職業選択の為に沢山の社会見学をしていたから分かるのだ。
だが、この手はロボット工作機械がやるもので、人の手を煩わせるものではない。
つまり彼らは、前時代的な機械工作をしていたのだ。

 まあ、俺もやった事があるから、人には言えないが。それは、あくまでも趣味の領域だ。
俺は、こいつら本物の秘密組織、反政府組織だと認識した。
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