7頁

文字数 582文字

「えっ?」

と思っていると。

「本当は・・・。本当は、俺が行きたかった・・・」

と泣いていた。
 俺は何か大人の事情があるのだなと笑顔で、

「大丈夫っす。俺がひと暴れしてユニコーンを救出して来ます。ついでに大ボスの鼻をぶん殴ってやりますよ」

と言うと。ハッ!としたように顔を上げて。

「お前・・・」

と河野さんは言葉にならなくなっていた。
 俺は、

「あっ!司令昇進おめでとうございます。
これで、飲み代の心配なくなりましたね」

と言うと。

「バカヤロー・・・。
そんなの気にしたことねぇよ」

と言ってくれた。
 昔の河野さんに戻っていた。俺は、

「本部が何を考えているのかは知りませんが、俺は唯、ユニコーンを助けるだけ。
命を無駄にはしませんから」

と言うと。河野さんから笑顔が消え。

「これは罠だ」

と言った。回りのスタッフがザワッとした。
 あっ、まずい作戦を言っちまうぞ河野さん、と俺は河野さんの立場を察して。

「知ってます」

と返事をした。
 すると、スタッフが俺をカプセルに促し。
蓋を閉めようとした。
 すると、河野さん直前で蓋を手で止めると。

「ドラゴンが生きている!」

と言った。

「えっ?」

俺が意味が理解できず唯驚いていると。
 司令!と呼ばれて。河野さんは、カプセルから後ろへと下った。
 そして、無言の二人を引き裂くように。
俺は河野さんの、力無く振る手を見ながら。
一瞬で加速された。まるで瞬間移動の様に。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み