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文字数 570文字

 ガーディナーは、フロントに折り返し電話をして。その来客と話をしていた。
そして切ると、

「組織の者だ。用心の為俺が行ってくる」

と一人でフロントへと行った。
俺は狙われているのを、すっかり忘れていた。
 だが、我々組織も世界政府も、街中での騒動は望んでいなかったのだ。人心を不安にさせるとお互いに利益がないのだ。
 一体、何の為の誰の為の闘いなのだ。

 フロントに降りたガーディナーから電話があり、俺達も下りていった。
一人のおじさんが来ていて、笑顔でよく来たなボーイと言っていた。
 親戚のフリかな?と思ったが。
俺ものりで、

「おじさ〜ん」

と抱きつくと。耳元で、

「キリン、やり過ぎだ」

と英語で言われた。俺は、あはははと笑って、おじさんの腕を叩いた。
 4人はホテルの前に停めてあった車に乗り込むと、繁華街へと向かった。
 ヨーロッパの街は日本に比べると、前時代的な町並みだ。労働区とか居住区などの区分けがされていない。核攻撃により廃屋となった所に、再び同じ町を再現したものが多い。

 日本政府は何故か、東京にあまり執着しなかった様だ。元々、街が動くと言われる程、変化の激しい街だったらしい。それで近代的な碁盤の目の様な街を作り。区画を区別して効率良く街を作ったのだそうだ。
 これもヨーロッパで学んだ事。
俺の知ってた世界政府は、とても小さなものと知らされたものだ。
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