反政府組織の真実の姿

文字数 615文字

 本部の連中は殆ど何も教えてくれない。
俺はもしユニコーンが死んでいたら、多分、
組織の幹部連中を殺して回るかも知れない。
と、ある種の狂気を持っていた。

 俺達戦闘員の目的、目標、モチベーションである、敵を倒す!と言う思想。
だが今の俺は、それ以外の事を考える様になっていた。リストラにあえば誰でもそんなものか、と思っていた。
 そして俺はガキの様に、この世界が滅びればいい、と真剣に思っていたのだ。

 列車は食堂車の付いたものだった。
スピードはかなりのもの。ドイツまで3時間か4時間と言っていた。俺達は食堂車で多めの食事をとった。
 連れの1人(名をまだ名乗らない、A、Bとでもしとくか)

「キリン、まともな食事はこれが最後と思ってくれ」

と言ったので。ステーキの分厚いの、(大抵、ヨーロッパでは分厚い)を、食べて。
フライドポテトや野菜の酢漬けを食った。
飯もあったが怪しまれない為に、パンを食った(見た目、アジア人とすぐ分かるので、必要かどうか)

 何とも戦闘モード中は、すぐさまヨーロッパ人になってしまう。
そんな自分が腹立たしかった。
段々と日本の、あの平和が俺から抜けてゆく気がしていた、それも腹立たしかった。

 そうだ、二人の連れを良く観察してみよう。
暇つぶしに。二人共、日本語を話すが日常会話特にヨーロッパに入ってからは、英語を使う。時々、ドイツ語フランス語、知らない言葉。
どうやら、この二人は本部の者らしい。
 そんな事も、知らなかったのだが。
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