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文字数 630文字

 さて或日の事だ。
俺は学校も終わり、親友の真一。
葉山真一と別れて、一人で本を読んでいた。
 真一は音楽関係の仕事につきたい様だ。
奴の歌は凄い。
カラオケに行っても、うっとりと聞き惚れて。俺は自分が歌うのを忘れる程だ。
 だが、そんな真一でも飛び級で音大に行ったりは出来ないのだ。
 音楽関係の仕事のレベルは高いのだ。

 俺も感動した音楽に出会うと一瞬、歌手になって人を感動させたい、等という妄想を持ったりしたが。それは叶わぬ夢。音痴な俺には無理な話だ、あははは。
 真一はボイストレーニングの日だと、俺とは別れて行ってしまった。
俺は「頑張れよ」と声を掛けて笑顔で別れた。

 さて、あいつはどんな歌手になって俺を感動させてくれるのやら。
今から楽しみだ、あはは。
有名歌手と親友だなんて、何となく鼻高々だと妄想に浸りながら、俺は前も見らずに歩いていた。今の世の中、車や電車など人と同じ道を通ってはいない。
つまり前を見ていなくても、ぶつかるのは、
人ぐらい、怪我をする事も無いのだ。

 しかも今は、まだお昼の15時。仕事をしている人は歩いていないので、殆ど人など前から来る事はない。
 300年前には150億いた人口も、食糧難と貧富の差から大規模な世界大戦があり。
今や全地球で50億の人口で安定している。
つまり地球はスカスカなのだ。

 人口は各エリアにおいて管理されているので。突然増えたり、突然減ったりはしないのだ。
従って食糧難や貧富の差も無いと言う事だ。
やはりユートピアだよ、この星は。
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