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文字数 634文字

 ドラゴンは特に顔には感情を表さなかった。
そのポーカーフェイスがイライラを募らせた。

「まあ、良いだろうキリン君。いやユニコーンと名を変えたんだったな。
教えてやろう世界政府が出来て200年。
管理社会は職業選択の自由や、その教育及び就職後の結婚子育てなど理想を実現してきた。
だが、この100年困った事が起きる様になった。それは特出した人材、所謂、天才が生まれなくなった事なのだよ。
我々は、そのデーターを取り始めたが。
当初は1000人に1人程度だったのが。
今は1000万人に1人もいない・・・」

「ちょっと待ったぁ!その話長くなる?」

俺はそんな事は聞いていなかった。
それが我々が管理社会をぶっ潰す理由の1つ、旗印となっていたからだ。
人々の真の解放、能力を開花させる為の闘い。
人類の未来をかけた闘いなのだ。
 今一、良く分からんが、意味が。

「話は端的にかね。確かにな。
そこで我々は考えた、天才が生まれないのなら造れば良いとね」

「はあぁ?」

と俺は、素頓狂な返事、

「まさか・・・」

と龍二が、理知的に呟いた。

「流石だね。中学から安心薬を飲んでいない
君は、寛君より頭が回る。
そう、天才を創る薬を造る事にしたんだよ」

「アハハハ!笑える〜、そんなんで天才が生まれたら苦労はないよ。大昔の調味料のコマーシャルにあったって聞いたけど。
何を飲もうと食おうと天才にはならない!」

俺は最高にイライラが募り、爆発して叫んだ。
 すると、スミスは怖い顔をして、

「その通りだ。そこは君の方が切れるね」

と言った。
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