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文字数 699文字

 そう言われても俺は、何となくピンと来なかった。すると龍二が、

「そして、民衆に自由を与えるのですか?」

と聞いた。そこだ、そこが問題なのだ。
幹部の話しが今一、ピンと来なかったのは、
そのせいだ。
 こいつらまさか?!と思えたのだ。

「そ、そうなるだろう。我々が自由をもって、世を治めるのだ」

 うん?我々?と俺が考えていると。

「あはは、そうかそれは得策だな。我々を抹殺して、空いた席に座り。世界を牛耳るんだな。うん、それなら納得だよ。では早く殺れ」

とスミスは俺の手を離した。俺は、

「待て?どういう事だ。言っている意味が、
少し分からん」

と言うと。別の幹部が、

「お前は戦闘員だが、もう必要ない。
民間人に戻れるんだよ。我々の造る新しい、
自由な世界でな。犯罪者として指名手配される事も無い」

と穏やかに言った。俺はスミスを見た。
苦しそうに汗をかいていた。俺は、

「それがこの作戦なのか・・・。
こんなんが、自由の闘いなのか?」

と呟いた。するとスミスが、引き出しの銃に
手を掛け俺に渡した。そして、

「第3勢力になれ」

と言った。

「はぁ〜?」

俺は変な声を挙げた。するとスミスが、

「幹部の方々は知っている様だな。
我々が、第2世代だと言う事を」

と言った。

「やめろ!」

と幹部が叫んだ。俺は今にも撃ち殺されそうなスミスの盾になり、話を続けさせた。
 スミスに貰った銃は、幹部達に見えない様に、腰にさした。

「キリン、ユニコーン実はな。
我々も彼らと同じで、革命戦士だったのだよ。政権を奪い、過去の権力者を抹殺した」

「えっ?!!」

「だがね、世界政府は変わらなかった。
我々は以前のシステムを、そのまま使い続けたのだよ。いや、より強固にしたと言える」
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