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文字数 649文字

 それとも、ここは仮の部屋なのだろうか?
床は木でなくコンクリートの様で、装飾版ではあるが冷たく感じ。実際、裸足の俺には冷たかった。俺は靴ではなく靴下履きで、横に靴が並べて置いてあった。
俺の見窄らしい汚い靴だった。
治療の為、脱がせたのだろう。

「あんたが、ボスかな?」

と、俺は一応凄んで言ってみせた。彼の右横には扉の近くに大男が1人、サングラスをかけて立っていた。胸には銃が見えていた。
 ジャケットはボタンを外し着ていて、軽めの作業服の様に見えた。
 何とも、ミスマッチだった。
今度は、下手なファッションコーディネーターかな?とニヤリとしてしまった。

 こいつら、ボディーガードだなと俺は縛られた体で後ろを振り向いてみた。
3人の男が立っていて、やはり銃の膨らみと、銃そのものがジャケットからはみ出て見えた。
 4人か、きついなと俺は一応抵抗して逃げれるかを算段してみた。

「紹介がまだだったな、私は・・・」

と机のボスが言ったところで、俺は慌てて、

「あっ!待ってくれ。あんたの名前を、知ってしまうと、生きて帰れないんじゃないのかな。
名乗らないでほしいんだけど」

と惚けて言ってみた。
 すると男は、あははは、と笑い、

「どの道、無事には帰れないよ。尤も、君次第だがね」

と言った。
 その笑顔に何故か安心してしまった。
やはり人質か・・・。と再確認出来たからだ。

「俺をどうする?人質か?まあ、殺しはしないようだがな。傷の手当もしてくれてるし」

と、一応聞いてみた。
 相手の出方が分からない。
何より、ユニコーンの事が気になった。
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