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文字数 669文字

 幹部がスミスの話を遮る様に、

「やめろと言っている!」

幹部は俺に構わず銃を構えていた。
 スミスはニヤリと笑い。

「キリン、同じ事の繰り返しだ。
お前は暗殺者として、世界から見られ続ける。
平和など得られない。世界政府も反政府組織も同じだ。同じ穴のムジナだ」

と言った。
確かに!そう感じていた。
自由を得る為、俺は不自由な生活を強いられていた。望んでもいない生活を続けたのだ。
 ふと見ると、スミスは気を失っていた。
それに気付いた幹部が、

「キリン終わりにしよう。我々は、お前ごと
スミスを撃っても構わないんだぞ。
お前が殺れ。さっきスミスから、銃を渡されただろう。見ていたよ」

と言った。俺は、

「すまないが、ガーディナーとマイキーは、
無事か?」

と水を変える為、話をまったく違うところへと変えた。幹部は冷静に、

「ああ、無事だ。お前らの救出作戦に志願したが。動ける程では無かったので、休ませた」

「そうか、そうやって人を使って、暗殺をやるんだな。俺達みたいな連中を使って」

「そうだ、それが政治だ。 
だが、その男を殺れば、それもなくなる。
最後の最後は、我々が手を汚す事で、
民衆はついてくるのだよ。
お前は犯罪者ではなく、英雄となるのだ。
殺るんだ、スミスの口車に乗せられるな。
我々は、お前を殺したくない」

と穏やかにいった。
 スミスの出血は止まらず、机をどんどん汚していた。このまま、放っておいても死ぬだろうそう思えた。
 俺は腰から銃を抜き構えた。
だが、何かが引っ掛かった、何かが・・・。
 そうだ!第3勢力と言う言葉だ。
同じ事の繰り返してはない、別の方法!
があるのか?!!
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