4頁

文字数 677文字

 と、俺がオーバーリアクションを取ると。

「そうだよ、火で炙ったり電気流されたり、
切り刻まれたり、薬打たれたり。
凄いのなんのって」

「はっ!俺はその手は大丈夫。
それよりは今は、目の前で焼肉でも食ってて、俺にくれないのが拷問かな。いやラーメンか。う~ん、カレーも捨て難い」

「あはは、分かった。お前が捕まるときは、
腹一杯にしといてやるよ」

と龍二が笑って言った。

「そうしてくれ。あっ、アジトに飯ある?」

「さあな、最近は下層民街にも、美味しいレストランがあるから。アジトは完全に仕事部屋になってる。休憩用に、お茶位あるだろう」

「えーっ、腹減った。ハンバーガーぐらいは?不味かったけど」

「あはは、店出したから無いよ」

「参ったな〜。じゃ、お前の車に弁当無い?」

「無いよ、完売だ」

「すげぇな、先輩。サンドイッチ売れますかねぇ」

「お前の努力次第」

と軽口を叩き合っていると、扉に出くわした。
 龍二は、扉の上横にあるカメラに向かって。

「大山龍二、早野寛を連れてきました」

と言った。扉は内側からガチャリと開いた。
 そこは普通の家のリビングの様だった。
扉を開けた男も、普通の格好をしていた。
 そして気が付いた、臭くない。
あの時のあの臭いが一切しないのだ。
あれは、わざとと知っていても。
ここも変わったなと思わされた。

 そして、部屋の1番奥の机の椅子に河野さんが座っていた。綺麗に髪を整えていたので、
一瞬誰か分からなかった。
すると、俺達の後ろで男が、滑車付きの本棚をずらして扉を隠していた。
 わぁ〜、秘密結社みたい・・・。
と思って、秘密結社だけど。
と一人で突っ込んで、ニヤケてしまった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み