プロローグ
文字数 996文字
初夏。
この頃は少し暑く、長袖を着ていると軽く汗ばむ。
彼らは特殊捜査本部の所員で、1課2係7班に所属している。
今回は公安のお手伝いに呼ばれていた。
防刃チョッキを着るために、上着を着て出たが、時間経過とともに暑くなってしまった。
地味に暑さの耐久レースと化していることに不快感を覚えていた折に、同じ班のメンバーである東雲から通信が入った。
《
「こちら
指定された位置につき、しばらくすると公安から無線が入った。
テロリストが集まっている、マンションの1室に突入する準備が整ったようだ。
通信は、本日の仕事が始まる合図だった。
一斉検挙が始まり、捜査員とテロリストが衝突する。
現場にいる捜査員の指示が無線で飛び交う。
《1名逃走!北方面!》
どうやら対象が1名、捜査官から逃走しているようだ。
東雲から通信が入った。
《
2人は既に、XXビルとOOビルの裏に1人ずつ散っていた。ちょうどいい。後は待つだけである。
「「了解」」
足音が聞こえてくる。
霧島はタイミングを見計らい、足ひっかけて転ばせた。
「うわっ!?」
転んだ対象を押さえつけ、渦雷が手錠をかける。
「15時42分、内乱罪およびテロ等準備罪の疑いで拘束する。」
霧島は対象を押さえながら、公安に連絡を入れる。
「こちら7班。北方面雷霧(らいきり)。対象(マルタイ)確保済。公安(ハム)さん引取よろ。」
《こちら公安A。了解。急行する。》
わめく対象を無視し、公安の到着を待つ。
公安が到着し、引き渡しが終わったところで、東雲から通信が入った。
《
「了解。お疲れ様。」
これにて某テロリストの一斉検挙は幕を閉じた。