東雲とネフィリムの緊急案件 (12月10日12:40~16:00)

文字数 7,262文字

――20XX年12月10日 12時40分 青少年特殊捜査本部 1課2係7班オフィス

東雲(しののめ)は私服に着替え、リュックに荷物を詰め込んでいた。

「……ノートパソコン、充電ケーブル、Wi-Fiは向こうにあるから要らなくて。盗聴器とかを確認するやつも入れて。……えーと、お菓子はこれとこれと……あ、未開封のグミがあったからこれも……。ジュースと水と……。筆記用具とメモする為のノート、スマホ、DVDデッキと接続ケーブル、あと

のD・V・D!!ふふふwwwネフィリムと2人っきりだしねwwwww」

楽しそうに荷物をまとめあげ、耳栓(イヤープラグ)を20dB低減のものに変える。
周囲を見回し、忘れ物が無いかを確認する。

「えーと、スマホを忘れないように……。よし、これで大丈夫かな?……あ、自分に発信機付けたほうがいいのかな??渦雷(からい)リーダーに聞いてみよ。」

カララ。
東雲(しののめ)は資料室のドアを開けて、渦雷リーダーの様子を確認する。
あ、いた。

渦雷(からい)リーダー、今大丈夫そ??」
東雲(しののめ)?何かあったか?」

渦雷(からい)は昼食を食べ終えた後、デスクで情報の確認をしていた。
渦雷は手を止め、東雲のほうを向いて答えた。

「朝の段階で、僕、この後緊急案件(エマージェンシー)に出かけるって言ったでしょ?だから、僕自身にも発信機を付けておいたほうが良いのかなって……。それで、渦雷(からい)リーダーの判断を仰ごうと思って。」


今朝、秘匿班(スカウト)ε(イプシロン)の上司であるコサインさんを通じて緊急案件(エマージェンシー)が下りてきた。
担当するのは【ナンバー5(ネフィリム)】と【ナンバー6(東雲)】。
ハッキングは1人で出来ることではあるが、その後の情報精査などもあり、今回は2名であたることになった。

本来なら完全秘匿の為会わないはずなのだが、今回関わっている案件は複雑だ。
1課2係7班で追っている案件に関わっているため、こちらにも回してくれたのだろう。
正直助かる。
ナンバー7(晴野)】を選ばなかったのは、上司が事情を知っているからだと思われた。


「1人で行くのか?」
「送迎は秘匿班(スカウト)の上司がしてくれるよ。あと、完全秘匿の班だけど、今回は例外的にネフィリムと共同で当たることになってるから、作業時も1人ではないね。……どうしようか。」

班の情報は渡っていないとされているが、万が一のこともある。
付けておいたほうが良いだろう。
信号だけなら、素人でも追うことは出来る。

「そうだな。念のため、付けておいてくれ。」
「えーと、付けるのはこれでいい?できれば音声機能ないヤツにしてほしいな。」
「もちろんだ。このパソコンで同期するから、品番教えてくれ。」
「えーと、AXX-0085だね。」

東雲(しののめ)は発信機をONにし、品番――固体識別番号を口にする。
渦雷(からい)はパソコンでアプリを立ち上げ、品番を検索した。

「よし、できた。」

渦雷(からい)のパソコンにて、東雲(しののめ)が持つ発信機との同期が完了した。
これで、有事の際はいつでも追うことができる。

「落とさないように、上着のフードの裏にピンで固定しておくね。」
「頼む。ありがとう。」

東雲(しののめ)は上着のフードの裏に発信機を固定した。渦雷にも確認してもらう。
すると、キッチンから出てきた霧島(きりしま)が声をかけてきた。

東雲(しののめ)。これ持って行け。」

霧島は東雲に洋菓子のアソートと、海外のお菓子を渡した。

洋菓子のアソートは、総務広報(4課)のフロアにある無人の売店で買ったものだ。
お菓子、カップ麺、ペットボトル飲料、缶入り飲料、アイスクリーム、プロテイン、文房具、本、護身用品、第2類医薬品、第3類医薬品など多種多様なものを24時間好きな時に購入することができる。

この売店の管理は総務広報(4課)が行っている。
本は予約すれば取り寄せてもらうことも可能だ。
ただし、管理上の問題から、弁当など日持ちしないものは置かれてはいなかった。
日持ちするものだけが置かれたコンビニだと思えばイメージが付きやすいと思う。


海外のお菓子は、よく霧島がデスクで食べているものだ。
少し甘そうだった。
……どうしてお菓子を渡してくれたんだろう??

「え?お菓子??」
「さっき、ネフィリムと任務に当たるって言っていただろ。ハッキングは待機時間が長いって聞いたし、何か摘まめるもの必要だろ。糖分とか。」
「ありがと……。待機中にネフィリムと食べるよ。」

東雲(しののめ)は礼を言い、受け取った。
すると、他の班員も集まってきた。

嵐山(あらしやま)が声をかけてくる。

「あら、もう行くの??――私からはコレね。」

嵐山も同じことを思っていたらしく、デスクから健康志向のお菓子を取り出して東雲に渡した。
アーモンドチョコだったが、チョコレートの部分が薄く、アーモンドを楽しむ為の物のような感じだった。
アールグレイ味らしい。
とても健康的でお洒落なお菓子だ。嵐姐(あらしねえ)さんらしい。


「僕からはこれです!!いつも飲んでましたよね?」

雪平(ゆきひら)はエナジードリンクを6本差し入れた。
相手によっては徹夜(オール)になる場合もあるため、エナジードリンクはありがたかった。


「俺からはカップ飯だな。――どうやら、みんな同じことを考えてたみたいだな。」

渦雷(からい)はハッキング後に内容の精査で時間がかかると思い、カップ飯を4つ用意していた。
夕飯と夜食用に2種類を2つずつ購入していた。
麵ではなく飯なのは、分室の流しを汚さずに済むほうが良いと思っての配慮だった。
もちろん、忘れずにプラスチック製の使い捨てスプーンも渡しておく。


「みんな、ありがとう。嬉しいよ。……エコバッグ取ってくる!」

東雲(しののめ)は資料室からエコバッグとリュックを取ってきて、班員にもらった差し入れを収納した。
準備はばっちりだった。


第二ロックドアが解除される。
入ってきたのはネフィリムだった。
やたらテンションが高い。


ヴォイド(東雲)氏ー!!お迎えに上がりましたぞwwww」
「ネフィリム!!お迎えありがと。あれ?コサインさんは……?」
「コサインさんは廊下で出待ちしてますぞwwさぁ、行きましょうぞw楽しみますぞぉwwww」
「なるほど。」

東雲は班員のほうを振り向く。

「じゃぁ、行ってきます。」

班員に見送られ、東雲とネフィリムは緊急案件(エマージェンシー)へと赴いたのだった。



――20XX年12月10日 13時30分 都内某所 マンションの一室

「よし、

は終わったね」
「バッチリでござるぅwwwwいやぁ、快適快適ww」

東雲(しののめ)とネフィリムは盗聴器などの確認を終え、一息ついた。
荷物をバラし、キッチンへと向かう。

「あ、これらはうちの班のみんなから。好きに食べて。」
「拙者も同じくでござるwwいやぁ、皆さま優しいでござるなぁwwww感謝感激雨あられwwww」
「ふふwwお互い、いい班員に恵まれたよね。」

キッチンに差し入れを置いていく。
飲み物は冷蔵庫の電源を入れ、中にしまった。

お菓子と飲み物を手に取り、それぞれの配置につく。
デスクトップ型のパソコンの電源を入れ、必要なツールを開き、スタンバイしておく。

時刻は13時40分。
受け渡しが14時00分予定なので、あと20分は時間があった。


「ねぇ、ネフィリム?まだ始めるには早すぎるよね??まだ時間、あるよね??」
「おっ??ヴォイド氏……何かありましたかな??楽しそうですな??」
「この空いているモニター、使っていいよね??いいよね!?」

東雲(しののめ)はキラキラした瞳でモニターにDVDデッキを接続し、電源を入れる。
とても楽しそうだ。

「……DVD、ですかな??アニメか何かですかな??」
「ううん!!

だよ!!!あのねあのね!?ネフィリムにね!?ずっとずっと見て欲しかったけどね!?状況が状況だから、上映会出来なくて……!!」
「ほうほう。それはそれは。何が出てくるか楽しみですなwwww」
「とにかく見て!!見てクレメンス!!!」


東雲(しののめ)はDVDディスクを入れ、読み込みを待った。
ネフィリムは内容を知らないため困惑したが、東雲の表情を見て面白いものだと直感した。

DVDの読み込みが終わり、再生が開始される。


「……駐車場ですかな??猫でも映っているんですかな??」
「猫じゃないよ。」
「へあ??」

何御映像化わからないネフィリムは困惑する。
東雲(しののめ)は画面を見るよう促した。

「――え、何か犯行現場の臭いがプンプンしますぞ!?あ、降りてきた。人――へあぁ!?あ、雨宮(あまみや)氏じゃないっすか!!!???拉致られてる!!!!ちょ、楽しくない!!!激ヤバじゃないっすか!!!!?はああ!?!?」

そう、上映しているのは渦雷(からい)が秘匿班で貰ってきた、あの拉致映像だった。
ネフィリムの感想に、東雲が場面場面で補足していく。

「今は、ね?もうちょっと後に面白いものが見えるよ。」
「え、えええいや、戦闘し始めた!!強!!てか、銃刀法違反――って、負けたーーーー!!!?ピンチじゃないっすか!!!!ちょ、ちょちょちょちょ……アア゛ーーーーー!!!」
「大丈夫だよ。この後何とかなるから。」
「いやいやいやいや笑えないっすよ!?雨宮氏ああ雨宮氏ピンチですぞ!!!!????」
「大丈夫大丈夫。」
「いやいやいやいや――って、暴走車両ー!?んぁ?これ、天道(てんどう)の車じゃないっすかぁ!?ホアッ!!??」

晴野(アストライアー)が運転して雨宮の救出に向かったんだよ。――無理やり天道経由の緊急案件(エマージェンシー)に連れていかれた腹いせに、天道の車を奪ってね!!」

「んを!?うおおおお!?うおおおおおおおおお!!!!!!!」

晴野(はれの)の手際の良さにネフィリムは興奮した。
東雲が状況の補足を入れる。

晴野(アストライアー)が拉致犯と同じ手法で敵の視界をふさいで、天道の銃を使って敵の銃を撃ち落として、ついでに腕と足と車のエンジンを撃ちぬいているよ!」
「ファーーーーーッ!!!草ww!!草不可避ww!!大ww草ww原wwwwざまぁーーーー!!wwwwwwwwwwww」
「ね?ね!?楽しいでしょ!?見て良かったでしょ!?」
「待ってもっかいもっかい再生するでござる!!いやぁ、楽しいっすなぁ!!!これは何度も見るべき秀逸なビデオwwwwwアストライアー氏、最強伝説幕開けですかな!?……キターーーーーッ!!!」

ネフィリムはこの後、晴野の救出シーンまで巻き戻し再生するのを、14時になるまで繰り返すのであった。



――20XX年12月10日 16時00分 R国大使館

アレクセイは大使館に戻り、執務室のパソコンの電源を入れた。
今回の取引ではとても素敵な情報が貰えたのだ。


今から5年前に日本に新しくできた組織――「青少年特殊捜査本部」。
探りを入れたことは今までに何度もあった。
だが、そのたびに阻止され、青少年特殊捜査本部の詳しい内情を知ることは出来なかった。

唯一知れたのは「構想自体は8年前からあった」ということのみ。
調べても雲をつかむようで、詳細不明のまま今日に至っていた。


本国に渡すための情報を、本日やっと手に入れることができたのだ。
アレクセイは目的の達成に喜んでいた。


最初は特捜の建物の周辺を張ることも考えたのだが、あの辺りは学生が多く、人通りも多いため区別が付きづらい。
また、普段の仕事もあるため、無駄な労力をかけたくなかった。
協力者を作り、情報を流してもらうという【スパイらしいやり口】で手に入れることにした。
そのほうが多くの情報を得られるのだ。


アレクセイはUSBをパソコンに差し、念のためウイルス検査をする。



PDFファイルを開き、手元にある紙ベースの資料と見比べていく。

どうやら同じもののようだ。
これにて、アレクセイが日本に来ていたメインの目的は終了となった。

残る仕事はテロリストの扇動のみ。


――さぁ、我が国の目的達成の1手になってもらおう。


アレクセイは不敵に微笑んだ。

すると、ノックが響いた。
入ってきたのはウラジーミル先輩だった。

「やぁ、Алёша(アリョーシャ)。順調かな?」
「お疲れ様です。ウラジーミル先輩、やりましたよ。――青少年特殊捜査本部の名簿です。」
「ついにか!!やったじゃないか!!!ああ、今日はなんと素敵な日なんだ!!!」
「ええ、本当に!!残すはテロリストの扇動のみ。これが終わったら本国で多少ゆっくりできます……。バカンスが待ちどおしいですね。」
「じゃぁ、残りも気合を入れていかないとね。おめでとう。」
「ありがとうございます。」
「あ、そうだ。そのUSB、私も見て良いかい?頭に叩き込んでおきたい。」
「はい。どうぞ。中身はコピーしたので、この後本国に送信します。」

アレクセイはウラジーミルにUSBを渡した。

「わかった。お疲れ様。」

ウラジーミルはアレクセイにウインクし、自分のデスクへと向かう。

デスクのパソコンにUSBを差し、ファイルを展開する。
そして、特捜の名簿の暗記を始めるのだった。


――この様子を大爆笑しながら、これ幸いとハッキングを仕掛けている2名が居ることを、アレクセイたちは知る由が無かった。



――20XX年12月10日 16時00分 都内某所 マンションの一室

DVD鑑賞会にて、晴野の救出シーンを十数回繰り返し見たネフィリム達は、DVDの感想を言い合ったり情報共有をしたりしながらお菓子を食べていた。

パソコンの画面を眺めつつ、アレクセイがUSBを接続するのを今か今かと待ちわびていた。

「おっ?おっ?おっ?おっ?キターーーーーー!!!!」
「わ。見事に引っかかってくれたね。あー楽し。ボッコボコにしてやんよw」
「根こそぎ頂くでござるぅwwww草ぁwwwww」
「あれ?……待って、これ……日常的に有線LANで繋がってる――デスクトップパソコンじゃね!?アクセスポイントも、端末情報も、どうみてもメインマシンに思えるんだけどさ!?」
「ファーーーーーッ!!!草ぁwwwwwwwwww」
「腹ww筋ww崩ww壊ww」
「うわ、放っといても自動で情報入ってくるwwwwしかも機密情報っぽいのがわんさかwwwwハッキング要らぬぅwwww拙者たち、お払い箱なゴミ箱行でござるぅううwwwwww」
「待ってwww待って待ってもうこれ、ただ爆笑していたら緊急案件(エマージェンシー)終わるんだけどwwwwwひたすら笑った後にまとめれば良いだけなんだけどwwwメインパソコンに入れてくれて、どうもありがとうwwwww草wwww」
「草不可避wwwww今日はいい日ですなぁwwwww」
「その代わり、まとめるデータ量は多くなりそうだけどねwwww」
「いやwwもう、この徹夜(オール)は楽しくやりきるべきでござるよwww」
「確かにwwwww」

東雲(しののめ)が使っているマシンに送られてきた情報を適度にあらためながら笑っていたが、ふと別のディスプレイに表示されている満足そうなR国スパイの表情を見て噴き出す。

「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
「wwwwwwwwwwwwwwwwww」

2人とも片手で腹を抱えてうずくまり、床を片手で叩きまくっていた。

こんな自信満々な、達成感のある外国人のオッサンの表情を見ることになるとは。
息も絶え絶えになる。

すると、1人の外国人が声をかけた。
仕事仲間だろう。


――あー……。外国語、わかんないんだよな……。僕、英語も苦手だし。


画面の録画はしているので、分かる人に送ろう――あ。霧島!!
東雲(しののめ)はネフィリムに振り向く

「ネフィリム!この映像、霧島に送ってもいいかな!?霧島は世界中飛び回ってたんだ。もしかしたら、翻訳してくれるかも……!!」
「確かに、これ緊急案件(エマージェンシー)ですしおすし。……ちょい、コサインさんに確認取ってくるでござるw――あーもしもしネフィリムでござる……。」

ネフィリムが速攻電話でコサインさんに確認をとる。

「ヴォイド氏ー!許可出ましたぞww霧島氏が無理だった場合は別の人に回すんで、コサインさんへ転送オナシャスww」
「ネフィリムありがと!聞いてみる。録画データは会話が切れたら、編集して送ってみるよ。」
「あざますww」


ネフィリムに礼を言い、東雲は霧島宛のメッセージを作成する。

〔乙。霧島サブはR国語って聞き取って翻訳できる??緊急案件なんだけど、会話が全くわからなくて無理ゲー。上司の許可は貰い済。〕

これでいいだろう。送信する。
さて。続きを見よう――

「ファーーーーーッ!!!大草原wwwwwwwwww」

急にネフィリムが笑い始めた。
どうしたんだろう。

「【吉報】別のR国スパイ、恐らくデスクのメインマシンに疑いもなくUSBを差すwwwwww」
「ちょ――!?え、マジ!?マ!?」
「尚、こちらも機密情報っぽいのがわんさかな模様wwwwwww」
「草wwwwwwwwwwww」
「しかも、これ、偽情報を暗記しようとしている模様wwwwwwww」
「無駄な努力ううううwwwwww待ってwww無理www死ぬwwww」
「顔出ししてる広報の子に似せたAI生成画像も紛れさせてるから、恐らく偽物と気付かれない希ガスwww」
「作っててよかった偽情報wwwww」


再び笑い転げていると、霧島から返信が届いた。

〔送って。翻訳するわ。〕

さすが霧島サブ。助かる。
マルチリンガルは心強かった。

〔ありがとう。現在会話シーン抽出中。切り取れたら送ります。〕
〔了解。〕

すぐに返信が返ってきた。


東雲は動画を切り取って、ノートパソコンへ転送し、編集後霧島に送信した。

このウイルスはパソコン内で増殖し、すべてのファイルに感染する。
そのため、感染したパソコンがメールなどでファイルを送ると、受け取った相手も感染するようになっている。
ネットワークに乗じて感染が拡大していく算段だ。

ただ、このハッキングをしているパソコンが感染してはいけないため、効果を打ち消すワクチンプログラムを事前に仕込んでいる。

動画を送っても、霧島のスマホデータを拾ってくる結果にはならないだろう。
一度ノートパソコンを介在させてから、編集して送ったから大丈夫なはず。


そうこうしていると、引っこ抜いたファイルを確認していたネフィリムが呟く。

「あー……やっぱり、ファイルにロックかかってますなぁww拙者たちの出番ですなぁww」
「ふふwwじゃあ、僕はアレクセイの、このファイルから侵入していくね?」
「では、拙者は新たなR国スパイの、このファイルから侵入をしていくでござるww」
「了解ww」
「検討を祈るww」

2名は真面目にハッキングを開始した。
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登場人物紹介

本編主人公の渦雷(からい)です。

1課2係7班のリーダーです。

皆さまどうぞよろしくお願いいたします。


雪平、すまないがこの書類も頼む。総務から雪平宛だ。

1課2係7班、サブリーダーの霧島(きりしま)です!

よろしくな!


あ、雪平!

僕、1時間後に用事で出るから、総務の書類終わったらついでに持って行ってやるよ!

あ、ども!晴野(はれの)っすー!

1課2係7班でオペレーターやってるよー!

よろよろ!!


って、ちょ……ゆっきー(雪平)!!!?無事かー!!?

皆さま初めまして。

1課2係7班の雪平(ゆきひら)です。

事件が無い時は、事務や情報整理、書類整理をメインにしています。

共感覚を持っていて、僕の場合は【色】が見えます。

どうぞよろしくお願い致します。


さて、この書類を…あっ!

(バッサー。書類を床に雪崩のように落とす。)

――うわあああぁ!すみませんんん!!

皆さまごきげんよう。

1課2係7班、雨宮(あまみや)ですわ。


雪平、こちらに来た書類はまとめましたわよ。

1課2係7班、嵐山(あらしやま)よ。

よろしく。


雪平。こっちが処理済、こっちが未処理のものよ。

量もあるし、天道に返す分は空きデスクに積んでおくわね。

1課2係7班、情報班員の東雲(しののめ)だよ。

基本、引きこもっているけど…よろしく。


あれ。ネフィリムからチャット入ってる…。

…了解。〔また出たヤバ案件ww面白そうだし、緊急案件RTA参加するので詳細キボンヌw〕…っと。

いつもネフィリム達には手伝ってもらってるしね。

――さて、頑張りますか。

あ、どうも。公安部外事課、天道(てんどう)どす。

警視庁に勤務しながら、青少年特殊捜査本部の1課2係7班の上司をさせてもらっとりますぅ。

ホンマは古巣に戻るか、1課1係に行きたいんやけど…まぁ、よろしゅう頼んます。

警視庁の阿久津(あくつ)だ。

天道の上司だ。どうぞよろしく。

警視庁公安部所属の天笠(あまがさ)です。

1話のエピローグから本編に関わらせていただきます。

読者、そして1課2係7班の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

うぽつwww

拙者はネフィリム!

3課1係4班のリーダーでござるwww

いやぁ、何卒どうぞどうぞよろしくでござるww

あ。上から緊急案件RTA入ったんで離脱シャース!ノシ

ホント人使い荒いwwブフォww

者ども!!調査(ハッキング)と工作(クラッキング)の時間ですぞ!!各自開始オナシャス!!

警視庁公安部内事課の斎藤だ。

…一応名乗ったが…俺の自己紹介、本当に必要か??

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